「海賊とよばれた男」で感じる、自らの(事業の・仕事の)スタンス

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「海賊とよばれた男」で感じる、自らの(事業の・仕事の)スタンス

儲けるは欲、儲かるは道

皆さん、こんにちは 水野です。先日もこの場でお話してしておりました、出光の創業者をモデルにした書籍。

最近出会う経営者や経営幹部の方々とも、よく話題にあがります。

今週の月曜日にご訪問した組織のリーダーの方からも

最近の本で一番影響を受けた本です」

この様なチームや組織でいたい、と強く感じました」

等々お話を伺ったばかりです。

今日は、水野が感じたことを少しご紹介したいと感じています。

黄金の奴隷たる勿れ

2013年本屋大賞第一位の栄冠を勝ち取ったこと、それ以上に読み進めていく中で、感じるものがありました!

きっと読まれた誰しもが、主人公国岡鐵造の生き様やあり方に、心奪われてしまうのではないでしょうか。

先ず、刺激を受けたのは、『黄金の奴隷たる勿れ』という言葉。

仕事は金で選ぶものではない、という、鐵造の力強い言葉であり、価値観。

そして、以前私のコラムで取り上げたこともある、和魂洋才という考えをベースに置いた本人の座右の銘である『士魂商才』というもの。

この想いは、以下の様な言葉でも強く我々に訴えかけてきます。

「日本には三千年の歴史がある。戦争に負けたからといって、大国民の誇りを失ってはならない。すべてを失おうとも日本人がいるかぎり、この国は必ずや再び立ち上がる日が来る。」

さらには、鐵造を厳しい資本主義社会であり、競争社会の現実が襲います。

事業を起こす際にも、資金をどう工面するか苦悩も奔走もしました。

また、順調にいき始めた事業が経済情勢の激変の中でメインバンクからの追加融資が得れなくなる、という状況に陥ったことも。

しかし、いつも熱い想いと信ずる気持ちをもって行動する中、ベストタイミングで支援者が現れるのです。

逆に言えば

何があれば支援者が現れるか

支援者はどの様な人に資金を提供したくなるのか

という視点に気付かせてくれました。

事業経営において切り離すことのできない資金。

また、その資金だけでなく、命を懸けて一緒に大切な仕事を進める同志を得るには何が自分にあればいいのかが見えてくるのではないでしょうか。そこには、利にさとい人物ではなく、情に厚く肚のある人物─まさしく主人公国岡鐵造のイメージであることが大事なポイントであるように感じました。

話の中で、主人公が的な考えを大切にしていることが
描かれています。

ちょうど他国の人間でありながら、一般の日本人以上に禅を愛し、禅に通じたアップル創始者スティーヴ・ジョブズと強く重なる点を感じたのは私だけではないと感じます。

事業の場面だけではなく、人として、男として、夫として、親として何が大事かを語り掛けてくる場面もあります。

特に、次の二つの場面では、私自身熱いものが込み上げ、おさえることができませんでした。

お世話になった恩師を見送る場面、本意ではない中別れた先妻への想いを振り返る場面。

この二つの場面の本質は、アンドレ・マルローに語り掛ける最後の言葉に鐵造自身が何を心底大切にしてきたのか、その価値観が見えてくるのでは
ないでしょうか。

「私は、人間を信頼するという考え方を広めていくことこそ、日本人の世界的使命と言っています」

仕事と人生は切っても切れない。

命を事業に掛けているからこそ、それを支える家族や同志を大切にする

家族や同志が掛けがえのないものだから、事業に邁(まい)進する。

ともすれば目先のことを考えどちらかに偏りがちになる時もあるけれども、鐵造のように、バランスよく軽やかに生きていきたい。

最後に、私がこの鐵造の生き様に触れ最も出てきた想いは、『儲けるは欲、儲かるは道』というもの。

事業や経営において、収益や利益は大切なものです。

しかし、それらは結果であって、直接つかみにいくことは結局それらを手にすることから遠ざかっていく、ということ。

これは、下巻の最後に出てくる右腕の一人として39年間、主人公の国岡鐵造と人生を共にした東雲忠司の振り返りに印象的な言葉があります。

「自分はこれまで長年仕えてきたにもかかわらず、一度も言われたことがない言葉がある。それは、『儲けよ』という言葉だった」

──すべてはここに集約されるのかもしれません。素敵なストーリーを伝えてくださった同郷の6つ先輩である著者の百田尚樹さんをはじめ出版社の方々。

この著作を当初贈っていただいたN社長に改めて感謝を述べたいと思います。

ありがとうございました!』

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