全員がリーダーという信念にのっとり、プラスチック金型製造技術を駆使し、従来型にとらわれない、強く、優しく、面白い企業をめざしておられる株式会社ピー・エル・エム。 今回は、どのように歩み、下請け体質からの完全脱却を果たしたのかインタビューしてまいりました。
卵は一つの籠に盛るな!
金型工房からトータル一貫生産へ
創業20年目を過ぎたわが社は、プラスチック金型の製作をコア技術に、真にお客様にご満足いただける製品の提供を大切にし続けてきました。
創業当初は、品質と納期に徹底的にこだわった「金型工房」としての取り組み。
そして現在では、プラスチックの企画・開発・デザインから完成品の納入まで「トータル一貫生産」体制に大きく進化して参りました。
そこには、常にお客様のニーズや変化を見極め、「提案型のものづくり企業(経営)」へのこだわりがあったように感じます。
リスク分散の大切さ
発想の大きな転換期を迎えたのが、ちょうど創業12年目、法人設立8年目のこと。
それまで、売り上げ・利益とも順調に伸びており、ちょうど設備の充実や人材育成も軌道に乗ってきた頃でした。
(ただ、メイン顧客の取引ウエイトが高かった)
このような時、ある経営者から、「卵は一つの籠に盛るな!」とアドバイスを受けたのです。
それまで考えたこともなかったアドバイスでした。
これが経営者としてのリスク分散の大切さに気付いた瞬間だったと感じます。
目指すはトータル経営100点企業!
この瞬間までは、いただいた仕事に真摯に取り組むという点では、「ものづくり100点企業」を目指してきていたのかも知れません。
しかし、この一言で発想が転換したのは間違いがありません。
仕事をいただく(指示待ち発想)だけではなく、様々な企業に対して自ら提案していくこと(自主・自立型発想)の大切さを認識しました。
そして、設備や人材の広がりによりリスクが膨らむ中、従来のものづくりの強みを生かしつつも、経営全般の視点からみて、企画・開発や営業までも織り込んだ「トータル経営100点企業」に転換していった訳です。
こうして、ある意味下請け体質からの完全脱却、得意先の分散も実現し、まさに“卵は一つの籠に盛るな”のアドバイスが実ったのです。
「経営の視点」を徹底するために、
- 部門(部分)最適⇒経営(全体)最適
- リスク分散
- 指示待ち発想⇒提案型発想、自主・自立型発想
取り組みが大切であることを実感する素晴らしいご体験談でありました。
(2020年3月5日リライト)