この人に付いて行こう!
身だしなみさえ気にならなかった若かりし頃
ご縁があり20歳で、現社長の碇(いかり)が立ち上げたばかりの会社に入ったのです。
今想い起こすと、当時は学生時代のアルバイト感覚を強く引きづっていたように想います。
リサイクル業で現物を引き取る際に多少汚れる作業もあるとはいえ、若さゆえの甘さからか、ジーパンにピアスといったとんでもない姿で臆面もなくお客様の前に出ていました。
今考えると、本当に恥じ入るばかりです。
経営者・リーダーとして、こころにしみたあの言葉
そのような草創期の頃、社長とリサイクル用品を回収する現場で一緒になった時でした(当時、人員体制も整っておらず繁忙期には全員が現場に出ていた)。
400kgもあるスーパーコンピューターを、二階から階段で降ろす作業をしていた時のことです。
若い自分ですら手足がパンパンになる重量物の運搬。
玉の汗をかきながらも、負荷がよりかかる階段下の役割を先頭切って引き受け動き出す社長。
400kgの荷重の大半が階段下の社長にかかり、それを必死でコントロールする社長。 作業が佳境に入り階段の半ば程まで行った時に、両手両脚がふさがった社長の携帯電話が鳴ったのです。
当然、私は「取れない、取らない」と想ったその瞬間、「はい、お電話ありがとうございます。アンカーネットワーク 碇でございます」と、社長は何事も無いように肩で荷重を支え電話にでたのです。
それはワンコール目が鳴り止まぬ内のまたたく間の出来事でした。
人生・事業で何がシフト(転換)したか
この時に、自らがより重荷を背負う姿勢、お客様から電話をいただける喜び、お客様に対する姿勢等々、
「お客様とは何か、仕事とは何か、お金をいただくとは何か、本気でやるとはどういうことか」
ということを、深く気付かせていただいたと感じます。
ここから自分自身の仕事観や、顧客を見る目が大きく変わりました。
そして「この人(現社長)に付いて行こう!」と、こころに決めた瞬間でした。
「リーダーの魅力」を磨きあげるために、
- 自分がまず先頭を切る
- 百の勇気より、一つの実践
- 部下の指導より、自らの行動
が大切であることを実感する素晴らしいご体験談でありました。
(2020年3月10日リライト)※記事内の役職は当時のものです。