『ほんまもん(本物)』が、生まれ育(はぐく)まれる原点は何か

公開日: : 最終更新日:2013/11/14 事例体験から学びたい!

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(機関誌11号2001年11月)
社会や周りが求めるものの実現を熱く願う姿勢の重要性

1.こんな出来事が!

 「あれ~っ 回る・・・回るわぁ・・・」、キツネにつままれた様な表情で、母が私の方を見上げながら発した喜びの言葉である。母は後縦靭帯硬化症という難病でここ十数年来、両足のしびれにより歩行が困難で、肩から体ごとねじらなければ、首が回らず振り向くことすらできない状態であった。その母が、私と共に訪れた東大阪の小林整骨院で施術が終ったとたん、いとも自然に首を回しているのである。私はその瞬間、これで母が体の不自由さと痛みから開放される予感と、確かな手応えを感じたのである。

 次に小林先生は「ちょっと立ち上がって頂けますか」と、施術後の確認のための指示を出された。その先生の言葉に、つえなしでは立ち上がることができないのを知っている私は、いつものようにつえを渡そうとした・・・「それ(そのつえ)はいいですから(いらないですから)」と先生は私を制止された。その数秒後「うわぁ~立てる。立てる」。しかし、母の驚きはこれだけですまなかった。

 さらに、先生から「次は、歩いてください」との指示が。・・・(まさか!)「あらぁ~歩けるぅ~。嬉しい。つえなしでこんなに歩けるの何年ぶりやろ~」母の喜びの声が、整骨院の中に響き渡った。

 これまで十数軒の治療所で様々な治療をしても一向によくならず、多くの人が長年かかってもできなかったことを一瞬にしてかなえるすごい場面に遭遇した私は、探し求めていたものにようやくたどり着けたという安どと共にとても興奮していたのである。

2.私の想い

 この整骨院は、私が今まで訪れた所とは明らかに違っていた。とても明るく清潔で落ち着いた雰囲気の院内、「おはようございます!」という元気な挨拶。施術士の方々のにこやかな笑顔。当たり前のことと言えばそれまででだが、こんなにも気持ちが安らぐ所はそうはないのでは~。

 私が他との違いを感じた極めつけは、院内の待ち合い室の壁に掲げてある小さな額であった。そこには『治療哲学』と題して、「必ず治すんだ!必ず治るんだ!施術をする側と、施術を受ける側の双方が熱い想いをもたなければ治療は決してうまくいかない。私も真剣に必死に取り組むので、真剣に挑んで欲しい」という意味の、患者と共に取り組む小林先生の治療への熱い想いがつづられていたのである。

 そこには腰や肩・首をはじめとする様々な痛みで苦しむ人を何とでしてでも救いたいという想いがあった。その想いは、その額のサイズとは対照的に、私の胸にズシリと響いた。そこに、社会や周りが真に求めるものの実現を願う『ほんまもん(本物)』の姿勢と行動がみなぎっていた。私はそこに、こころをゆさぶられたのである。

3.日々への影響

 ビジネスドクターとも呼ばれる経営コンサルティングを職業とする私は、異分野ではあるがほんもののドクターに触れた喜びが湧き上がってきた。「どのようにしたら患者さんの痛みを軽減できるのか」「患者さんに喜んでもらえるのか」という原点になる姿勢こそが大事であるとされる小林先生に改めて大きな教えをいただいたように感じる。それは、人と人とのつながりの原点は、温かいこころのふれあいであるということである。

 一人ひとりの患者の社会復帰・職場復帰を願う一念で取り組まれるからこそ、長く苦しい治療法の研究や習得を積み重ねられ、確かな実績と自信を築きあげられたのだと想う。

 母の治療を通じて私はプロとして、人間としてのあり方を、そして本物は本物によってのみ創られるということを学ばせて頂いた。

4.志(仕)事での実践

 今回の体験を通じて、自分の利を第一に考えるのではなく、社会や周りの人にとって真に必要なものを追い求めていく正真正銘の姿勢が大事なのであると、今更ながら強くこころに感じたのである。

 夏目漱石のいう『則天去私(そくてんきょし)』(自己中心的な考えを排除し、社会にのっとった考えで進めること)のこころこそが、ビジネスでも普段の人間関係でも大切なんだという想いがさらにふくらんできた。

 それはあらゆる場面で『このことは社会や周りに役に立つことだろうか』と自問し続けるということに他ならない。『ほんまもん(本物)』の姿勢か、『ほんまもん(本物)』の行動か、自らを常に自然体で振り返り、さらに高めていきたいものである。

 あなたご自身は何を感じられ、どのように進めておられますか?

5.毎日の言葉

  • 「人が長年かかってもできなかったことを一瞬にしてかなえる」
  • 「人と人とのつながりの原点は、温かいこころのふれあい」
  • 「則天去私(そくてんきょし)」
  • 「このことは社会や周りに役に立つことだろうか」
  • 「『ほんまもん(本物)』の姿勢か、『ほんまもん(本物)』の行動か」

6.自分を見つめる問い掛け

  1. あなたの『ほんまもん(本物)』のイメージはどういうものですか?
  2. あなたは本物の姿勢や行動を、どのように継続されていますか?
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