事例体験から学びたい!

あなたは"人生"という大舞台で、主役を演じきっておられますか?

企業という文字を分解すると、「人を止める業(わざ)」になる

社会人であれば通常、人生の3分の1以上は『働く』ということに時間を使う。

生活のため、自己実現のため、一人ひとりの想いや目的は違っても、多くの人は『企業(会社)』をはじめとする組織という中で、人生の大切な時間を過ごす。

その『企業』という言葉について、先日ある経営者から思いがけない言葉をうかがった。

企業という文字を分解すると、『人を止める業(わざ)』になる」と。

25歳の時に事業を立ち上げられ、40歳になられた現在、3つの企業をコントロールされておられるその社長の話を私は身を乗り出して聞き入った。

企業に入れば、社員の立場としては上司からの指示命令という形で仕事が入ってくる。

こうして好むと好まざるとに関わらず、仕事は与えられるものとして指示待ちの意識が芽生えることが多く見受けられる。

そして、そういった意識で企業の中に長くいると、創造性や自主性が奪われていくこともまた多い。

一方、起業(事業)家は、自らの意志で動きださない限り何も変わらない。誰かが何かの指示をしてくれるということは絶対にない。

企業の中に入って長い年月、知らず知らずの内に指示待ちの習慣が身についてしまった人と、自分で起業した人との間では、成長に大きな差が現れてくるのはこのような姿勢の格差であるといってもよい。

自分の人生は自分が主役ということを改めて意識

この経営者の言葉を聴いて、私は新入社員になりたての頃出会った『自業員(じぎょういん)』という言葉を思いだした。

普通、企業で働く人は従業員と呼ばれる。しかし、業(ぎょう)に従う人としての『従業員』ではなく、自らが業に取り組む人としての心構えの大切さを意味した言葉である。

また、ある先輩からは、「企業という組織の一員であっても、常に一国一城の主として、水野商店という個人事業主としての姿勢で振舞え」と貴重な言葉や導きもいただいた。

本当にありがたいことに、こうして私は多くの人生の先輩との出会いの中で、当たり前のこととしてつい見落としてしまいがちな大切なもの、「自分の人生は自分が主役」ということを常に意識するようになったのである。

自ら感じ、自ら仕掛け、自ら取り組む

今回の若き経営者とのお出会いを通じて、多忙な毎日と情報の氾濫によって、人は社会や企業に流されやすい面があるように感じさせられたのである。

今の時代、社会人の多くは例外なく多忙である。企業間競争の激化による長時間勤務や、通勤の長時間化等で生活時間(プライベートな時間)が短くなっているのが現実だ。また、情報の氾濫によって、本来自分がやりたいこと以外のことにこころがゆれる時も多い。

ともすれば、自らが敷いたレールではなく、誰かが敷いたレールに基づいて漫然と進んでしまっている面があるように想う。

一番怖いのは、自分が敷いたものではないレールに沿って無意識で進んでいるということすら気が付かなくなっている時だ。

ふと立ち止まって自分が人生で本当にやりたいことに思いを巡らせてみたり、実現したいライフスタイルから離れていっていないかを確認する時間を持つことこそ、人生にとって必要不可欠なことではないだろうか。

これまでの様々な体験を通じ、それは仕事で成果を出すことと同じくらい、いやそれ以上に大切であると実感することが実に多い。

そして「遊び人」や「仕事人間」という言葉があるように、『人生人間(生きざまが明確でやりたいことがはっきりしていて、自らの人生を限りなく大事にする人)』という言葉があってもよい様に想うのである。

「自分の人生」という舞台で主人公になること

ミュージカルや演劇といった舞台には、シナリオが極めて大切であるといわれる。

もちろん企業にとっての計画書や方針書、企画書といったものの重要性はいうまでもない。

はたして私たちは2度とない人生のシナリオや方針書を真剣に創っているだろうか?

「木を見て森を見ず」という言葉があるが、人生という大きな森を見ずして、仕事や遊びといった木ばかりをみていてもいいものだろうかという想いが強い。

"自分の人生"という舞台で、主人公になることができれば、どのような生活環境・仕事環境に置かれても決して動じることはないはずである。

よくよく考えてみると、自分を取り巻く社会や企業といった環境要因(他力本願)は実に小さいものであり、むしろ自分要因(自力本願)が大きいものであると実感する。

社会や企業に依存するのでなく、自らが主体的に自主・自発・自立の意識で生き抜くことが、結果的に自分らしさを発揮してイキイキとした人生をおくることになるものと確信できる。  あなたご自身は何を感じられ、どのように進めておられますか?

リーダーのあなたへの言葉

  • 「企業という文字を分解すると、『人を止める業(わざ)』になる」
  • 「自業員(じぎょういん)」
  • 「自分の人生は自分が主役」
  • 「人生人間」
水野秀則
水野秀則

  1. あなたは、"自分の人生"という舞台で、どのように主役を演じきっておられますか?
  2. あなたの『人生方針書(シナリオ)』は、どのようなことが書かれておられますか?

(2021年4月8日リライト)

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