社員は経営者の鏡, 従業員満足度(エンプロイーサティスファクションES)を高めよう!

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1.経営者のわがままを聞く社員のいる会社と、社員のわがままを聞く社長のいる会社

コンサルティングをさせていただいている会社で、経営者との個別面談をおこなった。人間としての価値観、経営者としてのものの見方・考え方等、本質的なお話を伺っていた。

話題が、社員の育成に及んだ時である。「ある時を境にこれまでの思い上がっていた自分にハッと気が付いたのですよ。それ以降は、とても気持ちが楽になりましたね」と。人育てに関して、大きな転換期を迎えた頃のことを少し照れくさそうに話される。「それまで、社員は指示したことを的確に、スピーディーにやって当たり前。なぜもっとしっかりやってくれないのだろうか?と思い悩む時もありました。部下からの経過報告が遅れたり、価値判断がずれていたりすると、やきもき・ハラハラしていました。それが、社員に対する見方を変えると、ボヤキやイラツキが嘘のようにスッと引いていきました。これ以降は、ただただ社員に『ありがとう!』の気持ちで一杯です。ある面、自分の人生を変えたこの見方とは、『社員は、実はお客様の代弁者だ』ということだったのですよ。『経営者のわがままを聞く社員のいる会社と、社員のわがままを聞く経営者のいる会社』。──私は何の迷いもなく後者を選んで、社員と深く関わっていこうと決めたのです」

2.顧客満足度(CS)の前に、従業員満足度(ES)ありき

この時、経営者から伺ったお話は、私のこころに強く響いた。経営者にとって、お客様の要望に応えることはもちろん大切である。だが、まずは身近な従業員の不平や不満、提案事項にきっちりと応えているのだろうか!と自分や自社の体制を振り返ることの重要さである。(お客様と日々触れ合う従業員の意見にじっくりと耳を傾けることすら、会社都合・自己都合に紛れ案外できていない姿が浮かび上がるかもしれない。)このように足元をとことん見つめて固める。そうすることで改めて「脚下照顧」の重要性を再認識したのである。

また、このことは、事業経営でいうCS(カスタマーサティスファクション、顧客満足度)の前に、ES(エンプロイーサティスファクション・従業員満足度)ありき、ということになるのは間違いのないところである。

3.経営者が「従業員はお客様の代弁者」と位置付ける

今回の学びで最も大切であり再認識したこと──それは、経営者(自分)が従業員(相手)をどのように位置づけているかということだ。

いくら人間関係を高める知識・やり方・テクニックを学んだとしても、さしたる成果は出ないのではないだろうか(もちろん、学ばないよりは良いとは思うが)。その証拠に人間関係を扱う書籍は世の中にごまんとある。これらの知識から学ぶ人は多いが、現実に効果が現れ関係を大きく改善された人は極めて少ないのではないだろうか。

むしろ、人間関係や信頼関係を育む上で大切なことは、その経営者が、従業員をどのように見て、いかに扱っているかである。従業員を従来とは違って、このような位置づけでこのように扱う。そうと決心する(従業員に対する経営者自らの意識を変える)ことが決め手であるように想う

今回の経営者の例であれば、従業員を「自分が指示命令を出せば動かせる人」として扱うのではない。従業員の声はお客様の声として大切に扱い、従業員はお客様の代弁者であり、お客様そのものであり、自分にとって大切なパートナーとしての存在だと位置付けることを意味する。

4.経営者が変われば社員も変わる

いま、職場はもとより、日々の社会生活を営む上で、人との関係をうまく育みにくいと感じる経営者が増えている。従業員に対して「~して当然」「~のはずだ」「~すべきだ」というこころの奥底におごりや傲慢さ。これがあっては真の信頼関係を築くことは難しいということがその奥底にあるようだ。

しかし、一度、従業員や相手に対する自分の心構え、見方を変えれば、関係が大きく改善されることは決して難しいことではない。

社員は経営者のこころの鏡。経営者が変われば社員も変わる。言い尽くされた言葉ではあるが、この言葉を真正面から受け止めた時、自分自身が少し変わったように想う。

人間関係を良くするテクニックを学ぶより、自らの人に対する見方を変える
このことに大切さに気付くか気付かぬか、それを実践するかしないか。その鍵は自分自身が握っている──相手に対する自分の見方をまず変えよう。

あなたご自身は何を感じられ、何を大切にしどのように進めておられますか?

5.従業員満足を高める経営者のあなたへの言葉

  • 「社員は、実はお客様の代弁者だ」
  • 「経営者のわがままを聞く社員のいる会社と、社員のわがままを聞く経営者のいる会社」
  • 「ES(エンプロイーサティスファクション・従業員満足度)
  • 「社員は経営者のこころの鏡」
  • 「経営者が変われば従業員も変わる」

6.「社員は経営者の鏡」に立って取り組むあなたへの問い掛け

  1. あなたのこれまでの人生で、人間関係が大きく改善された時、何が違っていましたか?
  2. あなたは相手に対する見方をいつどのように変えたご経験をお持ちですか?

(2019年3月16日リライト)

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