経営者とは何か、何をする人なのか
皆さん、こんにちは 水野です。
評論家ではなく、経営者自身が経営について書いた本と言えばどの様なものが浮かんできますか?
さらに、“経営とは何か”より、“経営者とは何か、何をする人なのか”が書かれた本
というと、いかがでしょう。
自分が経営者でなくとも、経営者を支える人(右腕、幹部)をはじめ、経営者と取り組みや取引をされる方には、お薦めなのが今回の本です。
「キティちゃんは知っているが、サンリオはよく知らない」
「サンリオは知っているが、それを生んだ辻信太郎社長はよく知らない」
・・なんてもったいないのでしょう!
今回はサンリオ創業社長、辻信太郎氏が書かれた書籍のご紹介です。
お薦めの理由はざっと8つあります!
1. 一代であれだけの企業を創りあげた創業者にもかかわらず、
成長の軌跡やその本質が書かれたものがほとんどない。
(キティちゃんの秘密は解き明かされても、そのブランドを創った創業者の考え方・捉え方を後に続く我々がまだまだつかみ取っていない)
2. しかも評論家が代弁したものではなく、ご本人がホンネで執筆をしたもの
例:どいつもこいつもでくの坊で、皆ろくでなし、こう思うことがまず(経営者が人について想う時)大事
3. 企業紹介に終始した自伝的なものではなく、「社長とは何か?:社長業」を明確に指し示した。
サブタイトルにある様に、ホンネであり実践に即使える内容である点
例:(経営者は)営業 ⇒ 経理 ⇒ 人間的魅力の順で体得
4. 「社長大学」というメインタイトルにある様に、経営の視点より経営者として何が大事かを解き明かしている点
5. 1927年生まれで、80歳代にして現役社長である点
6. 最後に、民間企業からの創業ではなく、公務員(地方自治体職員)からの創業である点
(仕事の文化がある意味180°違う中で、最初苦労しつつも世界に影響を与える民間企業を創り上げたこと)
7. 創業者だけが参考になる内容ではなく、後継者や社長をサポートする人や接点が多い人向けにも書かれている点
8. 難しい専門語が一切排除され、優しい口語体で書かれており、すっと入ってくる点
1989年の出版で年月がたった本かもしれませんが、不易流行で、変わる点と変わってはいけない点が20年を超えた今だからこそより明確に見えてくるのではないでしょうか。
そして、この本を手に取るたびに感じるのが、最初の言葉と最後の言葉です。
これを噛みしめるごとに、余裕ある時間を自らが生み出し、本質となることを定期的に見つめていくことの大切さを実感します。
その最初の言葉とは、
「この本は、『現代の社長はどういきるべきか?』について書いたものである」
最後の言葉は、
「毎日の仕事の中で人生を振り返ったり、将来を真剣に考えるのは困難です。 日常や現業から完全に解放され、家族や友人たちからも隔絶された状態で、
『社長とは何か』とか、『会社の未来』を考えて欲しい。
そこから会社や自分の人生が大きく飛躍する下地が生まれる、
と私は信じています」
多忙だからこそ、立ち止まる!
その必要性が迫ってきた今回も素敵な取り組みでした。
最後に、こちらの本も参考までに↓
今日のメッセージ
1. 『社長とは何か』とか、『会社の未来』を考える。
2. そこから会社や自分の人生が大きく飛躍する下地が生まれる!