こんな出来事が!
11年前の3月11日、14時46分18秒、その瞬間私は都内のビルの8階にいた。
大きな横揺れが続く・・・およそ130秒。
数字以上に、実に長く感じたのは言うまでもない。
打ち合わせをしていた方とテーブルの下に避難していたが、共に大事には至らなかった。
家族と社員が気になり状況確認で電話を掛ける。
地震直後であった為か普段通りに電話がつながり、無事を確認できたのは幸いであった。
その後、スマートフォンのインターネットニュースや届いたメールから、地震の大きさや被害状況等の情報が刻々と入ってくる。
すでに関係先や友人に電話するも、全く通じなくなっている。
電車の不通が発表され、JRも本日中の復旧はないとの情報。
即刻、その日の夜に開催が予定されていた講座は中止を決めた。
その後ももはや唯一の情報源となったメールやネットを頼りに安否の確認が続く。念のため講座会場に待機をした上で、後に帰宅を始めるが、通常の12倍以上もの時間が掛かり、当然の如く私が自宅に戻ることが出来たのは日付が変わってからだった。
私の想い
その後、生活や仕事が大きく変わった。
頻繁に起こる余震、無計画停電と揶揄(やゆ)された計画停電、交通機関の間引き運転、物不足による買占めの発生、行事の自粛等々。
ただ誰もが「被災地の方々に比べれば・・・」という想いでこの期間踏ん張ってきたのは間違いがない。
一方で、ソーシャルメディアと言われるツイッター・フェイスブックの様な、情報伝達や交流が盛んに行われた。
例えば日本を勇気づけたWebサイト“prayforjapan.jp”。
震災後わずか12分後、英語圏の男性から“pray for japan(日本のために祈る)”と投稿されたことが切っ掛けとなり、国内外から励ましと感動のメッセージが届いた。
──「駅員さんに『昨日一生懸命電車を走らせてくれてありがとう』って言ってる小さい子達を見た。駅員さん泣いてた。俺は号泣してた。」
「NHKの男性アナウンサーが被災状況や現況を淡々と読み上げる中、『ストレスで母乳が出なくなった母親が夜通しスーパーの開店待ちの列に並んでミルクが手に入った』と紹介後、絶句、沈黙が流れ、放送事故のようになった。すぐに立ち直ったけど泣いているのがわかった。目頭が熱くなった」
「日本のために祈っています。一つだけである地球そしてその中に住んでいる私たちは皆家族です。心が痛くてずっとなみだが出ます。 しかし希望はそばにあります」等々。
日々への影響
このサイトを立ち上げたのは、20歳の現役大学生鶴田浩之氏。
震災の日の夜、栃木県北部の一時避難所で停電の中、一晩で制作したものだ。
その後わずか2日間で世界184ヶ国から300万アクセス、10ヶ国語に翻訳もされている。書籍も4月25日に発売され、印税は被災地に全額寄付されるという。
時代はまさしく、グローバル社会であり、ソーシャルネットワーキングサービスがすさまじい勢いで大きな影響力をもってきているのは間違いがない。物理的な距離や国境を超え、人は深くつながりをもち、相互に影響を与えあっているのだ。
そこには、「本音・本気・本心」といった人としての熱い感情や想いがあり、生の情報交換、真実の交流が巻き起こっていることを強く感じるのである。
生活・志(仕)事の中での実践
コロナ禍の今だからこそ、我々組織のリーダーは、組織の存在意義や存在価値を真に見極める必要に迫られているのではないだろうか。
本物しか生き残れない。社会的な価値があるものしか生き残れない。人や社会をより豊かにするものしか生き残れない──。
「お客様の喜びが自分の喜び」であるのに、「売り上げが自分の喜び」になっていないだろうか。売り上げ目標はあるが、社会貢献のイメージや目標が明確でないということになっていないだろうか。
滋賀県で大型小売店を展開する平和堂では、売り上げを“ご奉仕高”、粗利益高を“創造高”と以前から呼び替え、徹底しているというのも知られた話だ。
お客様が喜んで下さってこそ、の会社。つまりは人間にとって、人の役に立てることこそが最高の喜びなのだから。
あなたご自身は何を感じ、何に取り組んでおられますか?
毎日の言葉
- 「ソーシャルメディア」
- 「pray for japan」(日本のために祈る)
- 「ソーシャルネットワーキングサービス」
- 「本音・本気・本心」
- 「本物、社会的に価値あり、人や社会をより豊かに、──しか生き残れない」
- 「売り上げをご奉仕高、粗利益高を創造高」
- 「人の役に立てることこそが最高の喜び」
自分を見つめる問いかけ
- あなたにとって、“ソーシャル”とは何だと想われますか?
- あなたが人として最高の喜びを感じる瞬間は、どの様なときでしょうか?
(2022年3月10日リライト)