【メンタルヘルス特集】ストレスは受け止め方次第でプラスに働く?

健康経営

【メンタルヘルス特集】ストレスは受け止め方次第でプラスに働く?

2020年3月24日

あなたは心の健康管理をしていますか?

我われビジネスリーダーに、貴重な情報を発信し勇気付けてくれる組織・団体がいくつかある。

その一つが商工会議所・商工会であり、私にとっても身近な存在だ。

特に講演の講師を担当させていただく中で、その企画を進められる各地域の経営指導員の方々とのつながりが深い。

 

そのような中、大阪商工会議所が、興味深い取り組みを2006年から推進しておられる。

それは、メンタルヘルス・マネジメント検定というものだ。

商工会議所の検定試験と言えば、簿記検定や販売士検定等が馴染み深いかもしれない。

これまでは「仕事の能力をいかに高めるか」といったビジネススキル寄りのものが多かった様に感じていた。

 

しかし今回のメンタルへルス検定は、どちらかと言えば、従来ともすれば個人に任されていた健康面・特に心の健康管理のことを前面に打ち出し、個人の幸せ実現に向けた内容である。

それだけここ最近の過労自殺者の増加や、ビジネスマンのうつ病発症等が企業側・ビジネスの側面からのリスクとしても高まっている状況の様に強く想う。

心の健康管理を怠ることは大きなリスクにつながる

我われビジネスリーダーにとっても、共に歩むスタッフがメンタルヘルス面で不調をきたすと、大きなリスクになることを認識しなければならない。

組織の一員である部下や後輩が心身の健康を害し、ここぞという大切な局面で戦線離脱を余儀なくされるという例は数限りなくある。

その場に及んでどうのこうの言っても「後悔先に立たず」である。

第一、本人や家族の受けるショックは計り知れないものがあるはずだ…。

ストレスには2種類ある!

分岐点

私は、これまで経営者をはじめとするビジネスリーダーの方々と、このメンタルヘルスについても現場で取り組みを重ねて来た。

こうした現場での貴重な体験や実例を活かすためにも、この検定試験を実践の体系的な把握と位置づけ、その資格(メンタルヘルス・マネジメント検定I種)を取得した。

 

その中で、様々な角度からの情報を新たに得ることで、私自身知っていたが行動ベースでともすれば忘れがちに なっていたキーワードが蘇ってきた。

それは、ストレスには2種類あるという考えだ。

一つはユーストレスと呼ばれ、適度な緊張感やワクワク感である。

その人にいい意味での刺激を与えるものである。

言わば「有益なストレス」である。

 

もう一つは、我われが一般的にストレスと認識しているディストレスと言われるものだ。

身体に変調が起こったり、病気の根源となるものである。言わば「有害なストレス」だ。

ストレスをどう捉えていくかが重要

その人がストレスというものをどう捉えているかというのが、色濃く出るのが新入学や新入社・転勤が多いこの時期かもしれない。

 

春になり、新たな出会い、新たな職場等、環境や人間関係が目まぐるしく変わる場合もある。

その様な時、人前で自己紹介をしたり、多少緊張をしながら新たな仕事や生活にむかっていく機会も増える。

 

「人前で話すのが苦手だから・・・」

「やったことがないから・・・」

せっかくのチャンスやチャレンジの瞬間を、引っ込み思案で自分自身のプラスにつなぎきれていないことはないだろうか。

 

これでは、先程のディストレス(有害ストレス)としかストレスを見ていないのもしれない。

しかし、ストレスをまったくニュートラル(中立)なものと位置づけ、「刺激」と捉える人も存在する。

 

刺激(ストレス)が多過ぎることより、刺激(ストレス)がないことの方が大きな問題と感じ、自らが果敢に刺激(ストレス)を求める方もいる。

 

このような方は、ユーストレス(有益ストレス)と位置づけ、ストレスを楽しんでいる

人は自分ができなかったことができる様になるその時には、必ず緊張や不安を伴った後、それを手にしている様に想う

(例:子供の頃、自転車に乗れなかったのが乗れるようになった体験等)。

 

私は今回の取り組みを通じて、刺激(ストレス)はあっていいと強く感じた。

 

人は、もちろん安定・安住・安心を求めている面がある。

しかし、認知症(痴呆症・ボケ)の初期症状は、物忘れではなく、感動しない(ときめかない)こころであり、刺激がない状態と言われるのだから。

 

要は、ストレスは受け止め方次第ということではないだろうか。

 

あなたご自身は何を感じ、何に取り組んでおられますか?

有益なストレスを楽しむための言葉

  • 「メンタルヘルス・マネジメント」
  • 「従来、ともすれば個人に任されていた健康面や個人の幸せをサポート」
  • 「後悔先に立たず」
  • 「ユーストレス(有益なストレス)とディストレス(有害なストレス)」
  • 「ストレスをまったくニュートラル(中立)なものと位置づけ、『刺激』と捉える」
  • 「刺激(ストレス)はあっていい」
水野秀則
水野秀則

  • あなたは、新しい出会いや取り組みを、「有益なストレス」として楽しんでいますか?
  • あなたにとって、ストレスはどのようなものでしょうか

メンタルコンデショニング

  • ハート=感情  
  • マインド=思考  
  • メンタル=精神 

ヘルス=健康とは、身体的、精神的、社会的にも快適な状態を意味するものであり、単に病気や虚弱でないというだけではありません。疾病があるかどうかではなく、それがあっても本人や周囲が満足した社会生活ができているということを意味します。 

  • メンタルヘルスとは心が病んでないばかりでなく、個人が社会の中で快適に適応している状態を意味しています。
  • また、職場でメンタルヘルスを考えるには、健全な職場環境づくりが重要になってきます。 

組織で行うメンタルヘルス推進の5つの指針

組織におけるメンタルヘルス施策は、厚生労働省が2006年に策定した「労働者の心の健康の保持促進にための指針(メンタルヘルス指針)」の中で、4つの指針があります。+αで五つの指針を推進していくことが大事です。 

セルフケア

自分自身がストレスの存在に気づき、それに対処するための知識と方法を身につけて実施すること。

ラインケア

管理監督者つまり上司が部下の心の健康づくり対策のために行う活動のこと

職場内(事業所内)資源・専門家によるケア

産業医、衛生管理者、保健師、心の健康づくり専門スタッフ(心理相談担当者、産業カウンセラー、臨床心理士、精神科医、心療内科など)、人事労務管理担当者などが労働者の心の健康づくり対策のために行う活動のこと 

職場外(事業所外)資源によるケア

職場外(事業所)の様々な機関や専門家が必要に応じて行う、心の健康づくり対策を支援するための活動のこと

コミュニケーションの質向上

挨拶、エンパワーメントコミュニケーション、カウンセリングマインド的傾聴 など職場の人間同士が相互で支援応援されている関係づくりの活動 

企業がメンタルヘルスに取り組む意義

  • 組織・個人の生産性の向上 
  • 組織の社会的責任
  • コンプライアンス
  • リスクマネジメント
  • ライフワークバランスの実現

企業や職場がメンタルヘルスに取り組むことはとても大事なことです。 

どうやって取り組んでいけるでしょうか? 

大切なのは、表面的なしくみのことではなく、実際に力づけられたという体験のケアがある、対話がある、支援があるしくみづくりです。 

ストレスから起こる心の病

どうして心が病むのか?そして、誰にでも起こりうる現実

  • 未熟な自我
  • 人間関係不足
  • 環境に依存的
  • 周囲に敏感
  • とらわれやすい
  • 自罰他罰的傾向等
  • 様々な性格傾向

ストレスケアがされないと引き起こる4つの『不』

  • 不眠
  • 不規則(不摂生)
  • 不安
  • 不満

ストレスケアがなされないと引き起こる身体不調

  • 自律神経系…
  • 内分泌系…
  • 免疫系…

ベストコンデションのための生活習慣・ストレスケア 

睡眠・休養

絶対的な時間数そのものの問題以上に、リズムとリラックス(安眠)が大切です。また、疲労が蓄積せぬよう、適切な休養は大変重要です。 

入浴(シャワーではなく湯舟につかる)

触覚を満たす。浮力でリラックスし副交感神経が優位になり、水圧で身体がほぐれる。 

身体が温まる 体温36.5℃のキープ 。

運動

適度なリズム運動は、セロトニン分泌を促し、解毒作用があります。 適度な運動は睡眠にも影響します。 

食事 

食事回数は心に影響を与えています。 

ビタミンC、たんぱく質、カルシウムの十分な摂取はストレス耐性の向上にも有効とされています。 

他、リラクセーション、深いゆっくりとした呼吸が有効です 

心身をリラックスし、ストレスから解放するアクションはセルフケアにおいて非常に有効です。 

呼吸法やヨガ、音楽やアロマなどで心と体を落ち着かせることも効果があるとされています。 

  • リラクゼーション(自律訓練法)
  • ストレッチ
  • ヨガ(ラジオ体操)
  • 瞑想
水野秀則
水野秀則
例)目をつぶって10数える 

五感を満たすこと。

  • 視覚
  • 聴覚
  • 嗅覚
  • 味覚
  • 触覚

自立訓練法の体験をしましょう

  • 15分の体験が3時間の睡眠に匹敵すると言われています。(ドイツの心理学者シュルツが考案)
  • 重量感(脱力)→温感(イメージ力)→自己暗示→覚醒(ポイントは呼吸と繰り返し)

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