【こころ】
自らの心や意識を一つのバッテリーに例るとオモシロイ
仕事をすれば疲労 ストレスが増え
エネルギーを放電し続けてしまう
一方で《志事》をすればするほど
充実感や感動 喜びに満ちあふれ
ますます充電容量が増え進化する
勤務時間の視点でハードワークに見えても、全く異なる
ねぇ高市総理— ふさぽ@経営者 (@future_support) November 28, 2025
「心のバッテリー」とは何か?
仕事が“放電”し、志事が“充電”となる心理構造
私は経営者の方々と向き合う中で、「同じ働き方をしているのに、ある人はどんどん疲れていく一方で、ある人は日を追うごとにエネルギーが増していく」という現象を何度も見てきました。まるで心の中にバッテリーがあるかのように、働き方によって“放電”と“充電”が起きているのです。
仕事を「やらねばならない役割」として捉えていると、心は徐々に放電し続けます。数字のプレッシャー、責任の重さ、人間関係の緊張感…。外側の要因によってエネルギーが削られ、気づけば「疲れた」「しんどい」が口癖になっていく。しかし、それは多くの場合、仕事内容そのものよりも“意識の向いている先”に原因があります。
一方で、志事は違います。志事とは、私が大切にしてきた「志をもって取り組む仕事」。言い換えれば、自分がどう生きたいか、何を成し遂げたいかという人生観に裏打ちされた働き方です。ここに軸を置くと、不思議なことに心のバッテリーが自然と満たされていく。「やらされ感」ではなく、「自ら動く理由」があるからです。
面白いのは、周囲から見るとハードワークに見えても、本人にとっては苦しみではなく充実感になっていることです。これは私自身、長年の経営写コンサルタントとしての現場経験、そして自らの人生でも強く体感してきたことです。「志が伴うと、働くほどエネルギーが満ちていく」──これは決して精神論ではありません。心がどう反応するかという“心理構造”なのです。
経営者が気づきにくい“エネルギーの流れ”とは
経営者は日々、数え切れないほどの意思決定を下し続けています。人事、財務、顧客、採用、投資、戦略…。外からは見えませんが、その一つひとつに心のエネルギーを使っています。実は、この“見えないエネルギーの流れ”こそ、経営者が最も気づきにくく、なおかつ最も大切な部分です。
例えば、同じ決断でも「失敗したらどうしよう」という不安から決めるのか、「未来を創るために必要だ」という想いから決めるのかで、心の消耗量はまるで違います。不安ベースの判断は、心の内部で常に放電が起きています。一方で、未来や理想に向けた判断は、心のバッテリーをじわりと充電していく。
ところが、多くの経営者はこの違いに気づいていません。なぜなら、数字や外的状況という“見える情報”を判断材料にしてしまい、心のバッテリーという“見えない情報”を扱う習慣がないからです。ですが、実際にはこの見えない流れが、表に現れる行動量・決断速度・人への影響力すべてに影響してきます。
私がサポートしてきた経営者の中には、「会社の経営よりも、自分の心の整え方のほうが難しい」とおっしゃる方が少なくありません。でも、これは弱みでも欠点でもありません。むしろ、経営者こそ心のバッテリーの流れを理解できれば、経営そのものがスムーズに回り出すというサインなのです。
心のバッテリーは、外から見えないからこそ、知らず知らずのうちに減り続けることがあります。だからこそ、経営者は「自分が何にエネルギーを奪われ、何によって満たされるのか」を定期的に見つめる必要があります。これができるようになると、意思決定の安定感が増し、組織の雰囲気も驚くほど変わっていきます。
なぜ志事はエネルギーを増幅させるのか?
「役割」ではなく「使命」で動くと人は進化する
経営者として長く活動してきた私が痛感していることがあります。それは、人は「役割」で動いているときよりも、「使命」で動き始めたときにこそ、本当の力が開花するということです。
役割は与えられるものです。
使命は見出すものです。
役割で動いていると、どうしても「やらないといけない」「求められているから」という外側の基準が行動の軸になります。これは責任感としては大切ですが、同時に心のバッテリーを消耗する側面があります。
一方で使命に従って動くと、行動の原点が外側から内側へ移ります。
「自分はなぜこの仕事をするのか?」
「この事業を通して誰の人生を良くしたいのか?」
ここに向き合った経営者ほど、例外なくエネルギーの密度が変わります。疲れにくくなるだけでなく、言葉に重みが増し、リーダーとしての影響力も飛躍的に高まっていきます。
これは精神論ではありません。使命を基準に生きると、脳の使う領域すら変わります。ワクワク感や達成感と結びつきやすい「前向きなエネルギーの回路」が活性化し、逆にストレス領域の活動が抑えられる。結果として、同じ仕事量でも生産性が高まり、判断の質も上がっていくのです。
私自身も、36歳で大病を患ったとき、役割だけで生きていた自分に気づかされました。
あの経験があったからこそ、「水野、お前の使命はどこにあるんや?」と、自分自身に問い直す時間を与えられたのだと思います。
使命は立派な言葉を探すものではありません。むしろ、日々の痛み、葛藤、経験の中から静かに姿を現します。そして、その使命に触れた瞬間、心のバッテリーは一気に満ちていくのです。
疲労と充実感を分ける“内的基準”という視点
同じ時間働き、同じだけ成果を出しても、ある人は「今日も充実していた」と感じ、別の人は「もう限界だ…」と疲れ果ててしまう。この違いはどこから生まれるのでしょうか。
答えは、“内的基準”にあります。
外的基準とは、他人からの評価、売上の数字、世間の常識や期待といった“外側”がつくる基準です。これは必要な一方で、そこだけを軸に働いてしまうと、心はいつのまにか外側に振り回され、エネルギーが削られ続けます。
一方で内的基準とは、
「自分は何に喜びを感じるのか」
「自分は何を大切に仕事をしているのか」
「どう生きたいのか」
という、内側から湧き出る価値観です。
外的基準で動くと、いくら成果を出しても疲れます。
内的基準で動くと、たとえハードワークでも充実します。
この違いは、私がこれまで多くの経営者の方と触れ合う中で、確信に変わった真理のひとつです。
例えば、ある若い後継者の方は、家業の期待を背負い、毎日深夜まで働いていました。数字も追いかけ、人材育成も頑張り、本人は必死です。しかし内側の軸が「期待に応えないといけない」という外的基準に偏っていたため、心はどんどん疲弊していきました。
ところが、丁寧に内的基準を整理していくと、
「自分は社員一人ひとりの人生を良くしたい」
という熱い想いが、静かに奥から姿を現しました。
そこから働き方が変わり、言葉が変わり、社員との関わり方が変わった。
そして何より、本人の表情が変わりました。
内側から湧き出る想いに沿って働くと、心のバッテリーは充電されていきます。
経営も人生も、「何をするか」以上に、
「どんな基準で生きるか」
が土台になるのです。
そして、この内的基準が整った経営者ほど、周りの人を動かします。言葉ではなく、在り方で伝わるエネルギーがあるからです。
ハードワークでも疲れない人の共通点
勤務時間では測れない「こころの質」
働く時間が長いか短いか。
この指標だけで「疲れた」「忙しい」「大変だ」と判断しがちです。しかし、私は長年経営者の方々と共に歩んできて、強く感じることがあります。
“疲れ”は勤務時間では測れない。
本当は「こころの質」で決まっている。
これは決して大げさな表現ではありません。実際、1日16時間働いても元気いっぱいの経営者がいる一方で、8時間働いただけで心身ともにすり減ってしまう人もいます。どちらが良い悪いではなく、そこには「こころの質」という見えない要因が関わっているのです。
こころの質とは、
・どんな気持ちで働いているか
・どんな状態で人と向き合っているか
・何を感じながら意思決定をしているか
といった、内側の状態です。
たとえば、
「やらされている」という思いで8時間働けば、心のバッテリーは大きく放電します。
一方、
「誰かの力になれる」「未来が見える」という想いで8時間働けば、心はむしろ満たされていく。
これは、私が36歳で倒れたときに痛感したことでもあります。肉体的には同じ動きでも、心の状態が変わるだけで、疲労の溜まり方はまったく別物になるのです。生かされた命をどう使うか。その視点で働き方を見つめた瞬間、心の質は劇的に変わりました。
そして驚くべきことに、こころの質は周囲に伝染します。
リーダーの心が曇っていれば、組織全体にも曇りが広がる。
逆に、リーダーが満たされていれば、社員にも前向きな空気が広がる。
経営とは、結局「人」であり、「こころ」が動くことで成果が生まれるもの。だからこそ勤務時間ではなく、どんな心で働いているか が重要なのです。
経営者の心の質が整うと、働く時間の長短に関係なく、自分にも組織にも健全なエネルギーが流れ始めます。
エネルギーが増える人・枯れる人の決定的な違い
経営者の方々と向き合っていると、同じように忙しく働いていても、「会うたびに元気になっていく人」と「どんどん疲れが積み重なっていく人」がいます。この差を生み出しているのは、能力でも経験でもなく、実は “エネルギーの扱い方” にあります。
エネルギーが枯れる人には、いくつか共通点があります。
まずひとつは、**「奪われるもの」に意識が向きやすいことです。評価、売上、人の反応など、外側の出来事にエネルギーを取られてしまう。そしてもうひとつは、「自分の感情を置き去りにしている」**という点です。本当は疲れているのに「経営者だから頑張らないといけない」と自分を追い込んでしまう。気づいたときには、心のバッテリーがほぼ空っぽになっていることも少なくありません。
一方、エネルギーが増える経営者は、外的要因に振り回されず、常に自分の内側に基準を置いているのが特徴です。「何のためにこの事業をしているのか」「誰の人生に貢献したいのか」という問いが働き方の中心にある。そのため、同じ困難に直面しても、心のバッテリーは減るどころか、むしろ“チャレンジの喜び”として蓄えられていきます。
さらに、エネルギーを増やす人ほど、自分を大切に扱う習慣を持っています。丁寧な休息、自然に触れてのリフレッシュ、仲間との対話、家族との時間…。これらは単なる「休み」ではなく、バッテリーを確実に充電する大切な営みです。
私自身も、長年リーダーを支援する中で学びましたが、
エネルギーの扱いが上手い人ほど、結果を早くつかむ。
これは例外がありません。
なぜなら、エネルギーは成果そのものに直結するからです。行動量、判断の質、言葉の温度、人への影響力──すべては心の状態から生まれます。
エネルギーが枯れる人は「やらねばならない」で動き、
エネルギーが増える人は「やりたい」「成し遂げたい」で動きます。
この“わずかな違い”が、気づけば人生レベルの大きな差になっていくのです。
経営者にこそ必要な“志事”へのシフト
事業と人生がつながるとバッテリーが拡張する
経営者にとって、事業と人生は切り離せないものです。しかし、多くの方がこの二つを「別物」として扱いがちです。
「事業は事業、人生は人生」
そう考えてしまうと、心のバッテリーはどうしても消耗型になります。
ところが、事業と人生が一本の線でつながった瞬間、心のバッテリーは驚くほど拡張し始めます。
なぜか?
それは、働く意味が「義務」ではなく「生き方」へと変わるからです。
私自身、若い頃は事業と人生を別々に捉えていました。
効率、数字、戦略、組織──もちろん大切ですが、どこか自分の“生き方”とは距離があったように感じます。
しかし、36歳で大病を患い、生かされた命と向き合ったとき、初めて「人生と事業が切り離せるわけがない」と腑に落ちました。
そこから私の働き方は完全に変わりました。
「事業は人生の表現であり、人生は事業の根っこである」
この感覚を持ち始めると、事業を進める行為そのものが“志事”になっていきます。
使命と日々の行動がつながり、働くほどに心が満たされ、バッテリーの容量そのものが大きくなるのです。
そして、この変化は経営者だけのものではありません。
トップのバッテリーが拡張すれば、そのエネルギーは組織全体にも自然と広がります。
社員はリーダーの背中から学び、リーダーの言葉の温度から未来を感じ取る。
組織全体が前向きな“エネルギー場”を持ち始めるのです。
私は企業支援の現場で、この変化がもたらすパワーを何度も目の当たりにしてきました。
事業と人生が一致した経営者は、迷わない。
ブレない。
疲れない。
そして、人を巻き込みながら未来へ進んでいきます。
心のバッテリーは、人生と事業がつながった瞬間、
“容量そのものが増える”
のです。
リーダーの在り方が組織に波及する心理的メカニズム
経営者の心のバッテリーが満ちているか枯れているか──
この状態は、実は想像以上に組織へ大きな影響をもたらします。
なぜなら、リーダーの内側の状態は、言葉を使わなくても周囲に伝わる“無意識の信号”になっているからです。
私はこれまで多くの現場を見てきましたが、
組織の空気は、トップの在り方をそのまま写し取る
という例に一度として外れたことがありません。
例えば、リーダーが焦りや不安を抱えたまま会議に臨むと、言葉では前向きなことを言っていても、社員はどこか落ち着かない。
逆に、リーダーが使命感に満ち、エネルギーが充電された状態で場に立つと、話す内容が同じでも、社員は前向きな受け取り方をします。
これは “鏡の法則” や “投影” と呼ばれる心理の現象です。
人は本能的に、相手の表情・声のトーン・呼吸のリズムから、その人の内部状態を読み取り、無意識に同調します。
経営者が満ちた状態であれば、組織は自然と落ち着き、挑戦の空気が生まれます。
逆に、経営者のバッテリーが枯れていれば、次第に組織の動きも鈍くなる。
結局のところ、
トップのエネルギー状態が、組織の未来を決めている
と言っても過言ではありません。
以前、支援先でこんなことがありました。
リーダーの心が整い、バッテリーが充電されていくにつれて、社員の表情が変わり、チームの会話量が増え、離職率が改善し、売上も自然と上向き始めたのです。
施策を変えたわけではありません。
変わったのは「リーダーの在り方」だけでした。
リーダーが整えば、組織が整う。
これは偶然ではなく、極めて科学的な心理メカニズムです。
だからこそ、経営者の“心の充電”は贅沢ではなく、組織経営における重要な投資です。
リーダーのバッテリーが満たされれば、そのエネルギーは組織全体に連鎖し、未来をつくる力として働き出します。
心の充電がもたらす経営への影響
意思決定の質が変わる
経営者の心のバッテリーが満たされているかどうかは、意思決定の質に驚くほど大きな影響を与えます。
むしろ、私は 「意思決定は心の状態がつくる」 と言ってもよいほどだと感じています。
心が枯れた状態では、どうしても判断軸が狭くなり、
・リスクを過大に恐れる
・短期的な損得にとらわれる
・未来ではなく“いまの不安”に焦点が当たる
といった傾向が生まれます。
逆に、心が満たされていると、判断の視野が自然と広がり、
・長期視点で考えられる
・人を活かす選択ができる
・未来をつくる投資をためらわない
という“リーダーらしい意思決定”が可能になります。
これらは理論やテクニックだけでは身につきません。
なぜなら、判断は思考でしているように見えて、実はかなりの部分を“心の状態”が支配しているからです。
私はこれまで、心のバッテリーが整った経営者ほど、
「迷わなくなる」
という特徴を数え切れないほど見てきました。
迷わないのは、決断が軽いからではありません。
使命と内的基準が整っているため、
「何を選ぶべきか」ではなく「何を選びたいか」がはっきりする
からです。
そして、意思決定が軽やかであるほど、行動スピードが上がり、社員の動きが改善し、結果として事業の成果につながっていく。
経営とは、結局「決める」ことの連続です。
その連続が良い状態で行われるかどうかは、心のバッテリーの充電量で決まります。
心が満ちている経営者は、未来を恐れず、未来に投資し、未来を語る。
その意思決定が、組織の空気を変え、結果を変え、文化として根づいていきます。
組織の空気が変わり、成果が持続する
経営者の心のバッテリーが満たされると、組織には必ず“空気の変化”が訪れます。これは数字に表れないようで、実は最も大きな成果に直結する変化です。
空気が変わると、
・社員の表情が柔らかくなる
・会議の発言が前向きになる
・挑戦に対する拒否反応が減る
・ミスや問題を共有しやすくなる
・相互支援の動きが自然に生まれる
といった現象が、静かに、しかし確実に起き始めます。
なぜこれほどまでに変わるのか?
それは、経営者自身の心が満たされると、周囲の人々が
「この人と一緒に未来をつくりたい」
と感じるようになるからです。
人は、数字や戦略より前に“人のエネルギー”に反応する存在です。
リーダーが充電された状態で立っていると、そのエネルギーが場を温め、組織に安心と希望が広がる。すると、社員は本来の力を発揮し始め、組織全体が自然に前へ動き出します。
そして、この動きは一過性ではありません。
なぜなら、心のバッテリーが満ちているリーダーは、
感情の安定と判断の一貫性
を保つことができるからです。
リーダーが安定すれば、組織も安定する。
リーダーが前を向けば、組織も前を向く。
この連動が積み重なった結果、
成果が“続く”組織へと育っていきます。
私はこれまで多くの企業を見てきましたが、業績が右肩上がりの会社ほど、共通してトップの心が整っていました。戦略の巧みさも確かに大切ですが、最も根底にあるのは、
「トップの内側の状態」
という、ごくシンプルで見えない要素なのです。
心が満ちているリーダーの周りには、自然と人が集まり、力が重なり、未来がつくられていく。
これこそが、心のバッテリーを満たす働き方の最大の価値だと、私は実感しています。
