成功者の“無茶苦茶な発言”には理由がある──言葉の真意を見抜く力

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成功者の“無茶苦茶な発言”には理由がある──言葉の真意を見抜く力

水野秀則
水野秀則

今回は、経沢 香保子(@KahokoTsunezawa)さんのポスト「仕事で圧倒的に成果を出す思考」をテーマに、深めてまいりたいと思います

はじめに:一見“ムチャ”に見える言葉にこそ、本質がある

成功者の言葉が「理解しづらい」と感じる理由

ビジネスの現場では、ときに「そんなこと、できるわけないやろ」と思わず心の中で突っ込みたくなるような、無茶苦茶に聞こえる発言に出くわすことがあります。特に創業社長やカリスマ性のあるリーダーたちの言葉は、直感的で感情的、理屈では説明しづらいことも多いものです。

若いころの私もそうでした。会議中に飛び出す大胆な構想や、前例のないアイデアを聞いては、「それは現場を知らん人の空論やろ」と反発したくなったことも何度もありました。でも今振り返って思うんです。「あの言葉の裏には、何か見えてるもんがあったんやな」と。

経沢香保子さんのポストにもありましたが、創業社長の言葉というのは、時として意味わからんと受け取られてしまいます。しかし、その裏には、過去の苦労や現場での命がけの経験が積み重なった直感が隠されていることが多いのです。つまり、その“ムチャ”な発言こそ、実は最も深く考え抜かれた結果である場合もあるというわけです。

人は、自分が理解できないものを拒絶しやすい生き物です。特に論理的思考を重んじる人ほど、「説明がつかない」ことに対して不安を抱き、否定しがちです。でも、成功者の多くは、説明がつかないものを感覚で捉え、行動に移してきた人たちです。

この違いに気づけるかどうかが、成果を出すかどうかの分かれ道になるかもしれません。成功者の“無茶苦茶な発言”の奥にある真意に気づけた時、自分自身の視野がガラッと広がることもあるのです。

“浅い思考”が成果を遠ざける──言葉を深掘りする習慣の力

経沢香保子さんの営業時代の気づきに学ぶ

若いころの私は、自分なりにがんばってるつもりやのに、なかなか成果が出ん時期がありました。実際、それがしんどくてしんどくて。「行動量なら誰にも負けへん」と思いながら、がむしゃらに働いていたものの、空回りしているような感覚がありました。

経沢香保子さんも、新卒の会社員時代に同じような経験をされたそうです。どぶ板営業から始まり、創業社長に頭を下げ続けた日々。でも、思うような成果は出なかった。そんな中で、先輩からのひとこと──「お前は浅いんだよ」──が、彼女の思考を大きく変えるきっかけになったといいます。

この「浅い」という言葉、胸にグサッときますよね。でも、これにはとても大事な意味があります。ただ相手の言葉を表面的に聞いて、すぐに「わからん」「意味ない」と判断するのではなく、「この人はなぜそう言ったのか?」と、その奥にある意図や背景を探ろうとする姿勢が大切なんです。

経沢さんは、そのときから営業先の創業社長たちの発言の“裏側”を読み解く努力を重ねたといいます。その習慣が、後のトップ営業への道を切り拓くことになった。これは偶然ではなく、“言葉を深掘る力”が、仕事の質を根本から変えていったということなんですね。

どれだけ行動しても、考え方が浅ければ結果にはつながりにくい。逆に、ひとつひとつの言葉に耳を傾け、その背景を掘り下げていくことで、相手のニーズや本音に辿り着くことができるようになるんです。

この“深く考える習慣”こそが、成果を出すための土台になると私は思います。

創業社長の言葉は“戦場の記憶”から生まれている

命がけの決断と経験に裏打ちされた直感とは

創業社長の言葉というのは、いわば“戦場の記憶”からにじみ出た、生きた知恵やと思うんです。
華やかに見える経営者の世界ですが、その裏側では、資金繰りに奔走し、仲間に裏切られ、市場に翻弄されながらも、なんとか生き残ってきたという壮絶なドラマがあります。

経沢香保子さんが社長は戦士だと表現されていたのが、まさにそれを象徴しています。
リーダーとして何十もの選択を迫られ、時には命運を賭けるような判断をする。失敗すれば倒産。そんな中を何年も生き延びてきた人が、感覚で話す言葉には、理屈を超えた“経験知”が詰まっているんです。

それは、他人から見れば「ムチャな発言」に映るかもしれません。
でも実際には、それまで何度も失敗と試行錯誤を繰り返してきたからこそ見える景色があり、そこから出てくる“直感”には、すでに無数のデータと感情が練り込まれているわけです。

私もサラリーマン時代、創業社長の「思いつき」のような発言に振り回されたことがありました。
でも後になって「あのときの判断がなかったら会社ごとなくなってたやろな…」とゾッとしたこともありました。経験を積めば積むほど、創業者の言葉には“言わんとすること”が多く含まれていることに気づきます。

つまり、彼らの直感とは“無謀”ではなく、“累積された生存戦略”そのもの。
その言葉を表面だけで判断せず、真意に目を向けることで、我々はとても貴重なヒントを得ることができるのです。

「理屈」で否定する人、「感覚」で拾い上げる人

新しい価値を育てるのは、どんなタイプか?

世の中には、大きく分けて二種類の人がいます。「理屈」で物事を判断しようとする人と、「感覚」で本質をつかもうとする人です。どちらが正しいというわけではありませんが、こと“新しい価値”を生み出そうとするときには、この違いが結果を大きく分けることがあります。

経沢香保子さんの投稿にもあったように、彼女が「日本にベビーシッター文化を作る」と言ったとき、多くの“頭のいいおじさんたち”は、過去のデータや慣習を引き合いに出して反対したそうです。「日本人は人を家に入れない」「そんな文化は根づかない」と。彼らは論理的で、経験に基づいた意見を述べていたのでしょう。でも、そこで止まってしまうのが“理屈の人”の弱さでもあります。

一方で、その話を面白がり、「それいいね」と共感したのは、感覚的に未来の可能性を感じ取った人たちです。藤田さん、堀江さん、川田さん、樹林さん…新しい価値を創ってきた人たちは、たとえ理屈に合わなくても、「なんかええやん」と思える感性を持っている。これが、変化のきっかけになるんですね。

理屈は過去の延長線にあります。でも感覚は、未来を感じるためのセンサーやと思うんです。
新しいことを始めるとき、データや実績はまだ存在していません。だからこそ、そこに可能性を見出すには“感覚”という武器が必要になる。

私自身、若いころは「理屈で正しいこと」を優先しすぎて、チャンスを逃したこともありました。でも後になって、「あのとき、あの人が“感覚”で拾ったからこそ、あのプロジェクトは成功したんやな」と思い知らされることも多かったんです。

新しい価値を育てるのは、数字や実績に縛られず、未来の芽を“感じ取れる人”。理屈で否定する前に、一歩踏み出す勇気と感性が必要やと思います。

“意味わからん”から逃げるな──見抜く力を育てるには?

社長やリーダーの発言にどう向き合えばええのか

ビジネスの現場では、「意味がわからない」「納得できない」という言葉をよく耳にします。特にリーダーや社長の発言に対して、部下や若手がそうした反応を示す場面は少なくありません。でも私は、そういうときこそ「チャンスの種がある」と考えるようにしています。

「意味わからん」と感じたとき、私たちは無意識にその言葉をシャットアウトしてしまいがちです。しかし、そのままスルーしてしまうのは、本当にもったいない。経沢香保子さんも、自分の営業時代の経験を通じて、「わからない」と思ったことを“深く理解しよう”と努めたからこそ、成果を出せるようになったと語っています。

つまり、「意味がわからん」は、思考停止ではなく思考の入り口にすべきなんです。相手の発言の背景に何があるのか? なぜそういう言葉を選んだのか? どんな視点から見ているのか? そういったことを自分なりに考え、掘り下げる習慣をつけることが、“見抜く力”を育てていきます。

リーダーの立場にいる人間は、すべてを丁寧に説明できるとは限りません。スピードと判断力が求められる場面では、感覚的な言葉でしか表現できないこともあります。だからこそ、受け手の側が「その裏にあるものは何だろう」と一歩踏み込んで考える姿勢が必要なのです。

私自身も、「この人、何を言ってるんやろう…」と感じたときほど、いったん立ち止まって考えるようにしています。意図を読み取り、時には質問を重ね、相手の“世界”に少しでも近づく努力を重ねていくと、不思議とその言葉の意味がじわじわと見えてくるようになるんです。

“意味わからん”から逃げず、向き合うこと。
それが、成果を出す人が持っている「見抜く力」の第一歩やと思います。

まとめ:成果を出したいなら、言葉の“奥”を読み取れ

成果を出す人と、なかなか伸び悩む人。その違いは、案外シンプルなところにあるのかもしれません。それは、「目に見えるものだけで判断しないこと」。そしてもう一つ、「言葉の奥にある意味を探ろうとする姿勢」です。

経沢香保子さんの投稿は、そのことを改めて気づかせてくれるものでした。
創業社長の“無茶苦茶”に聞こえる言葉も、実はその背後に、命がけの経験や強烈な覚悟が詰まっていることがあります。表面的な違和感にとらわれるのではなく、その言葉が生まれた背景を読み解こうとすることで、私たちはこれまで見えていなかった本質に触れることができます。

人は、理解できることにしか共感できないと思いがちですが、実際には「理解しようとする姿勢」こそが、信頼と成果への道を開いていきます。
営業でも、経営でも、チームづくりでも。
自分がすぐに納得できないことほど、大事な何かが隠れているかもしれません。

わからない」で終わらせるのではなく、「わかろう」とする。
その一歩を踏み出せるかどうかが、成果を出す人に共通する“思考の習慣”だと、私は思います。

もし今、「上司や社長の言うことが意味わからん」と感じている方がいれば、その言葉を一度、自分の中で噛み砕いてみてください。
そこに、あなたの未来を変えるヒントが潜んでいるかもしれません。

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