「やらなきゃ」
ついつい出てしまっていた20代の頃の口癖
あれもこれもと、欲張って動く
同時並行でバタバタと、余裕がない
言わなくなったのは、関係先の経営者の言葉からだ
「多くの実行より、少しのやらない勇気」
実行力を問う前に、絞りこめていない自分を問いたい
アレかコレか『やる重点は?』— ふさぽ@経営者 (@future_support) February 20, 2025
「やらなきゃ」が口癖だった20代の自分へ
「やらなきゃ、やらなきゃ」。20代の頃、これが口癖だった。
仕事、勉強、人付き合い…何でもかんでも手をつけないと不安になり、同時並行でバタバタと動く。忙しい=充実している、そう思い込んでいた。
でも、振り返ればどうだろう?
「あれもこれも」と欲張った結果、一つひとつの精度は低く、満足いく成果を出せたものは意外と少ない。むしろ、「やったはずなのに達成感がない」「頑張っているのに結果が出ない」そんな虚無感に襲われることもあった。
当時の自分に伝えたいのは、「本当にやるべきことはそんなに多くない」 ということだ。
なぜ人は「やらなきゃ」と思い込むのか?
この焦燥感の正体は、大きく分けて2つある。
1つは、「動いていないと価値がない」という思い込み。成果を出すためには行動が必要だが、無計画な行動はただの消耗戦だ。
もう1つは、周囲と比較してしまうこと。「あの人はこんなにやっている」「自分はもっと頑張らないと」と、他人基準で動いてしまうことで、本来の目的を見失う。
多忙=充実ではないという気づき
時間に追われ、常にやることを抱えている状態は、一見すると充実しているように思える。しかし、それは“本当にやりたいこと”ではなく、“なんとなくやっていること”に時間を取られている可能性が高い。
本当に必要なのは、「やることを増やすこと」ではなく、「やらないことを決めること」 だった。
経営者の言葉が変えた視点
ある時、信頼する経営者から言われた言葉があった。
「多くの実行より、少しのやらない勇気」
この一言が、自分の考え方を大きく変えた。
「多くの実行より、少しのやらない勇気」とは?
仕事ができる人ほど「実行力がすべて」と思われがちだ。確かに、行動しない限り何も変わらないのは事実。
だが、本当に成功している人は、やるべきことを精査し、「やらないことを決める力」に長けている。
この経営者も、「新しいアイデアが出るたびに、全部やっていたら会社は潰れる」と言っていた。
大事なのは、やみくもに動くことではなく、“何をやらないか”を決めること だった。
実行力の前に問うべき「取捨選択」
成功者ほど「やらないこと」を意識的に決めている。
・手を広げすぎると、結局どれも中途半端になる
・やることが多いほど、時間も労力も分散してしまう
・「やる勇気」より、「やらない勇気」のほうが難しい
つまり、「やらなきゃ」と焦る前に、「これは本当にやるべきことか?」と問う習慣 をつけることが重要だった。
“やらない勇気”がもたらす3つのメリット
「やることを増やすより、やらないことを決める」
このシンプルな考え方を実践すると、驚くほど余裕が生まれ、成果もついてくる。
ここでは、“やらない勇気”を持つことで得られる3つのメリットを紹介する。
① 優先順位が明確になる
「やるべきこと」が減れば、「本当に重要なこと」がクリアに見えてくる。
例えば、1日のタスクが10個あるとき、どれも中途半端に終わってしまうことが多い。
しかし、重要度の低いタスクを意識的に削ることで、残った仕事に集中できる。
・「これは今やるべきことか?」
・「これは自分がやるべきことか?」
この2つの問いを習慣にするだけで、優先順位の精度が格段に上がる。
② 精度の高い決断ができる
やることが多すぎると、すべてに時間とエネルギーを奪われ、決断が鈍る。
その結果、判断ミスが増え、効率も落ちてしまう。
逆に、やることを厳選すれば、一つひとつに深く考える時間が生まれ、より質の高い決断ができる。
成功者ほど、「決断の質」にこだわるのは、情報過多の中で選択の精度を高めることが成果につながると知っているからだ。
③ 余裕が生まれ、成長につながる
「余裕がない」という状態は、何かに追われている証拠。
だが、やることを減らせば、心の余裕が生まれ、新しい学びや成長のチャンスが広がる。
実際に、仕事のタスクを減らしたことで、読書の時間が増えたり、新しいスキル習得に挑戦できたりする。
やらない勇気を持つことは、単に負担を減らすだけでなく、「未来の可能性を広げる」ことにもつながるのだ。
「やる重点」を見極めるための実践法
「やるべきこと」を減らす重要性は理解できた。
では、どうやって“やるべきこと”と“やらないこと”を選び取ればいいのか?
ここでは、「やる重点」を見極めるための実践法 を紹介する。
アレもコレもじゃなく「コレ!」の決め方
重要なのは、「すべてをやろうとしない」 こと。
「どれも大事だから選べない」と考えがちだが、“本当に成果につながるもの”は限られている。
以下の3つの視点で取捨選択をすると、迷いが減る。
インパクトの大きさ
- 「これをやることで、大きな変化を生むか?」
- 小さな効果しかないなら、やる価値は低い
やるべき人は自分か?
- 「これ、本当に自分がやるべきこと?」
- 他の人に任せられるなら、思い切って手放す
今やるべきタイミングか?
- 「今やらないといけないことか?」
- 先延ばしにしても問題ないなら、一旦リストから外す
この3つを基準にすれば、「なんとなくやっていること」が一気に減り、本当にやるべきことだけが残る。
すぐに実践できる「やらないことリスト」の作り方
「やることリスト」を作るのと同じように、「やらないことリスト」 を作るのも効果的だ。
- 何となく続けている無駄な習慣
- 頼まれるがままに引き受けてしまうこと
- こだわりがなくてもやっている仕事
こうした項目を洗い出し、意識的に「やらない」と決めるだけで、行動の質が上がる。
「やることを増やす」のではなく、「やらないことを決める」ことで、選択と集中ができるようになる。
実行の前に問うべきこと
「やらなきゃ」と焦って動く前に、まず考えるべきことがある。
それは、「本当にやるべきことなのか?」 という問いだ。
実行力がある人ほど、タスクをどんどんこなしていくが、
そもそもやる必要のないことに時間を使っていないか? を考えることが大切だ。
「やるべきこと」ではなく「やめるべきこと」から考える
多くの人は、「やるべきことリスト」を作る。
しかし、本当に成果を出す人は「やらないことリスト」から考える。
例えば、こんなチェックリストを使うと、自分が余計なことをしていないかが見えてくる。
✅ これは、自分がやるべきことなのか?
✅ やらなくても問題は起きないか?
✅ 目的に直結しているか?
✅ 他の人に任せられないか?
✅ やめたら、新しい時間が生まれるか?
このように、「やめる決断」を先にすることで、本当に必要なことだけが残る。
成果を出すための“決断”のトレーニング
「決める力」を磨くには、日常の小さな決断から意識すること が効果的だ。
例えば、
- 「この会議、本当に必要?」
- 「今やるべきことは何?」
- 「この仕事、やめてもいい?」
こうした問いを繰り返すだけで、思考がクリアになり、やるべきことが自然と絞られていく。
実行の前に「これ、やる意味ある?」と自分に問いかける。
それが、成果を最大化するための第一歩 になる。
まとめ:やらない勇気が未来を変える
「やらなきゃ」と焦るのではなく、「やらない勇気」を持つことが成果を生む。
多くの実行より、取捨選択が重要だと気づいたとき、仕事も人生もシンプルになる。
余白があるからこそ、最大のパフォーマンスが発揮できる
スケジュールがパンパンで、毎日バタバタしていると、
新しいアイデアも浮かばないし、思考の余裕もなくなる。
だが、余白を作ることで「本当にやるべきこと」に集中できる。
結果的に、少ない労力で大きな成果を出せるようになる。
実際、成功している経営者ほど「やること」を減らしている。
彼らが持っているのは、「何をしないかを決める力」 だ。
“やらなきゃ”の呪縛から自由になる方法
「やらなきゃ」と思ったときは、まず自分にこう問いかけてみよう。
✅ これは本当にやるべきことか?
✅ やらないことで得られるメリットは?
✅ もっと重要なことに時間を使えないか?
この習慣をつけるだけで、やるべきことが明確になり、余計な負担から解放される。
やることを増やすより、やるべきことを絞る。
それが、成果を出しながら、余裕のある生き方をするためのコツ なのだ。