主任を育てるたった2つの意味とは?~チーム作りの本質~

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主任を育てるたった2つの意味とは?~チーム作りの本質~

2024年10月10日

主任の育成を通じて、チーム作りを進める意味

後継者として、孤軍奮闘になっていませんか?

  • 「既存の部門長に言っても、自分の実務経験の無さからはね返される」
  • 「現社長である親父おやじに提案しても、なかなか意見が通らない」
  • 「社内や部門の改革を進めようとするも、理解者がいない」
  • 「違う部門から、配置転換や転勤・転職で来たので、自分の強みを活かせるか不安」

等々、強い想いをもちながら、空回りになっていたり不安を感じることはないですか。

今回は、そういった後継者のための、

「チームづくり=主任の育成」についてご提案します。

主任を育てる2つの意味

よくこういう声を聴きます。

受講生
受講生
親父おやじである先代の社長に対して、なかなか意見が通らないんですよ

あるいは、もう既にいらっしゃる幹部の方に、

「一緒にやっていこう」と誘うんだけど、

今までの考え方であったりとか、実績が邪魔をして、

中々こちらの言うことに耳を傾けてくれない。等々あります。

後継者として、あるいは新しくその部門に来たリーダーとして、

どうしたらよいのか分からず、孤軍奮闘されている事例をよく見ます。

だからこそ、主任を育ててですね、チームを作りながら、まずは実績を上げる。

あるいは、組織としての発言力を強化していくことで、影響力を獲得していきます。

まずはその、とっかかりとして、今回の「主任を育てる」というテーマが大きな意味を持つでしょう。

それでは、大事な2つのことを、これから伝えてまいります。

1つ目は、チームを組む意味

1つはですね、チームを組むことの、そもそもの意味とは何だろうかと、

これまでのシリーズでは、組織力を伝えてまいりましたので、

だいぶ皆さんにも、お伝えができたかなと思っております。

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それではまず、「チームを組む意味」について、この言葉をご紹介したいと思います。

一人では何も出来ない。
しかし、まず誰かが始めなければならない。

会社や組織に新しい風を吹き込もうと、後継者や、組織のリーダーとして大志を抱き、

まずは、自分が発起人となって、新たに現場に立つわけですけれども、

実際の現場では、自分1人のできること、影響力の小ささに出鼻をくじかれ、自信を喪失してしまう方がとても多い。

まず、自分が最初に、一人でもスタートさせることから、全てが始まりますが、

同時に、一人では何もできない、変えられないことにも、すぐに直面します。

とにかく一人でなんとかしようと思ったとしても、なかなか、

今までの体制であったり、今までの実績が障壁となり、思うようになりません。

この、「一人の発言力は知れている」という、現実を早めに受け入れましょう。

そして、自分の影響力、発言力を拡大させるためには、

「チームを組む」ことが、突破口となり、

チームの仲間として最適なのが、主任なのです。

「チームを組む」ことが突破口になる

「チームを組む」ことが、突破口になるというのは、どんなに優れたリーダーでも、結局は一人では限界があるということを意味しています。特に企業の経営においては、複雑な課題が日々発生し、一人で解決できるものではありません。組織全体を動かす力を持つためには、周りの力を引き出し、効果的に使う必要があるんです。

ここでポイントとなるのが、「チームを組む」という行動。このチームがうまく機能すれば、リーダーが持っているビジョンや戦略は格段に実現しやすくなります。チームが力を発揮することで、リーダー一人では到達できない高みに組織全体が導かれていくわけです。

そのために、まず主任を育て、共にチームを形成することが重要です。主任という存在は、リーダーと現場の橋渡しをする重要な役割を担います。彼らをうまく育てることで、チーム全体が機動力を持ち、リーダーの思いやビジョンが実際の行動に移されるようになります。

チーム作りにおいては、まず「信頼」が基礎です。互いに信頼し合うことで、リーダーの指示がスムーズに伝わり、現場での実行力が高まります。そして、この信頼を築くために欠かせないのが、リーダー自身がまず行動で示すこと。自らの背中を見せることで、チームメンバーが安心してついてきますし、そこに成長の余地が生まれるのです。

主任を育てるというのは単なる管理職の育成に留まらず、チーム全体を強くするための鍵なんですよ。

2つ目は、主任を育てる意味

2つ目は、チームの仲間に主任を選び、その主任を育てていくことについて、

これも一つの言葉をご紹介したいと思います。

これは奈良にある酒造メーカーの、実績をあげられた社長さんから若い時に、

やはり、教えていただいた言葉です。

「1年を計る人は花を育てる」

「10年を計る人は木を育てる」

「100年を計る人は、人を育てる」

※中国の古典「菅子」の一節「一年之計、莫如樹穀、十年之計、莫如樹木、終身之計、莫如樹人」を参照

この言葉を伺いました。

これは、1年の計画を立てるのならば、年内に収穫のある花を植え、

10年の計画を立てるのならば、木を植えるのが良く、

そして、一生涯の計画を立てるならば、人を育てることであるという教えでございます。

1を植えて1の収穫があるのが花で、

1を植えて10の収穫があるのが木材、

1を植えて100の収穫があるのが人財とも言えます。

つまり、短期勝負であれば業績であったりとか、

あるいは中期勝負であれば、のつく言葉、

商品」であったり、「ルート」であったり、「規顧客」であったり、

そういったところに入っていくと思います。

ですけれども、やはり長期で考えれば、

「人を育てる」戦略、これがすごく大事なのです。

「人を育てる」戦略

「人を育てる」戦略というのは、単なる技術的なスキルや業績向上のための教育ではなく、もっと根本的な部分を育むものなんです。これには「人間としての成長」を促す要素が含まれています。特に主任を育てるということは、組織の未来を支える幹を作ることと同じなんです。

ここで重要なのは、短期的な視点ではなく、長期的な視点を持って取り組むこと。業績や新商品を追いかけることももちろん重要です。しかし、それだけでは組織は持続的に成長できません。人材をしっかりと育てることで、組織は継続的に強くなり、次の世代へとバトンを渡すことができるのです。

人を育てるには、まずリーダー自身が模範を示し、信頼関係を築くことが重要です。信頼関係があって初めて、部下は安心して成長していくことができる。そして、このプロセスには時間がかかる。だからこそ、早めに育成に着手し、焦らず一歩一歩、しっかりと歩みを進めることが必要です。

また、ただ教えるだけではなく、任せてみる、挑戦させるということも育成の一環です。主任に新しい責任を与え、彼らが自らの力で解決策を見つけ出す場面を作ることで、自己成長が促進されます。このように、育成の過程には多くの試行錯誤がありますが、その経験が主任自身の成長を加速させ、最終的には組織全体の力となります。

つまり、「人を育てる」戦略は、時間がかかるものですが、最も持続的で、組織の未来を担保するための最重要事項と言えるでしょう。

幹部や新入社員ではなく、主任を育てる理由

  • 主任は固まっていない
  • 主任は現場を知っている
受講生
受講生
人を育てるのが大事なのはわかりましたが、なぜ幹部新入社員ではなく、主任なんですか?

こういう声をよく聞きます。

簡単に言えば、幹部の方は、

「固まってる」とは言えないでしょうか?

今までのやり方、今までの価値観、そういったところで、

なかなか新しいことを受け入れにくいっていうところがある。

そして、もう自立している方々でございますので、

やる人はやるし、やらない人はやらないって言ったところで、

やはり、この固まってるっていうところがある。

それが主任クラスであれば、まだまだ固まっていない。

柔軟な主任クラスならば、会社の新しい未来を一緒に創っていけるでしょう。

そしたら、新入社員はどうなのかっていうと、もちろん主任クラス以上に未来がありますし、

柔軟性も、更にあるのかも分かりませんですけれども、

1つ、やはり、実務経験といったところで、実務であり、現場を知ってるって点ではですね、

主任クラスの方が、やはり、適任ではないでしょうか。

また、主任クラスは、課長部長と違って、これからマネジメントを始める点もポイントです。

このような理由から、主任クラスと一緒に取り組む、ご提案をさせていただいています。

主任は固まっておらず、現場を知っている

「主任は固まっておらず、現場を知っている」という点が、主任を育てる最大の理由です。幹部クラスになると、どうしてもこれまでの経験や価値観が固まっていて、新しいアプローチを取り入れるのに抵抗が生まれがちなんです。それに対して、主任クラスはまだ発展途上であり、柔軟な思考を持っています。彼らは、現場での経験を積みながらも、組織の新しい風を感じ取り、順応する力がある。

さらに、主任は現場を知っているという点が非常に重要です。現場のリアルな状況を肌で感じ、日々の業務の中でどんな問題があるのか、何が改善の余地があるのかを最もよく理解しているのが主任クラスです。現場と経営の橋渡し役となる存在であり、彼らが組織の成長を牽引する力を持っているのです。

また、主任クラスは課長や部長ほどのマネジメント経験はまだありませんが、これからその役割を担う段階にいます。このタイミングでしっかりと育てていくことで、次世代のリーダーとしての基盤を築けるのです。まだ固まっておらず、現場感覚を持ちながらも柔軟に変化を受け入れることができる主任クラスこそ、組織の未来を担う存在として最も重要な人材と言えるでしょう。

主任を育てることが、長期的な視点での組織の成長戦略に直結するんです。だからこそ、経営者として今、主任に注目し、彼らをしっかりと育成していくことが必要なんです。

水野秀則
水野秀則
主任を育てるということで、一緒にこれからシリーズで考えていきたいと思います。今回はここまでです。ありがとうございます

YouTubeでも詳しく解説しています

今回の、「主任の育成を通じて、チーム作りを進める意味」について、

YouTubeでも、わかりやすく解説しています。

ぜひ、動画でも「主任の育成を通じて、チーム作りを進める意味」について理解を深めてください。

水野からの問いかけ

水野秀則
水野秀則

  • 自社の若手クラスとの接点はどの程度ありますか?(現在地の確認)
  • 主任クラス(班長・係長)の意見で印象に残るものは?

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主任とは?その役割とは?~主任と係長の違いはこう伝える~

主任と係長の違いって明確ですか?「主任は一般職、係長は管理職」「スポーツに例えると、主任はキャプテン、係長以上はコーチ」「主任はプレーヤー要素が多く、係長は管理職要素が多い」「通常の上下関係でいえば、主任が下で係長が上」

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