後継者インタビュー

一汁一菜(いちじゅういっさい)

大塚産業クリエイツ株式会社 代表取締役社長 大塚良彦 氏 (54歳、環境・通信事業)

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1.人生・事業が大きく動く前の状況

入社当時、私が生まれた時から会社に居られる現重役の方から、
「当社には“食事は一汁一菜とすべし”との教えがある」と言われました。
その時私は、「それは江戸時代の話でしょ。今は昭和ですよ。一汁三菜でも四菜でもいいじゃない」と、心の中で反論していました。

しかし、その後多くの人々と接し、この言葉の真の意味を知ることになったのです。

2.経営者・リーダーとして、こころにしみたあの言葉

私は恵まれたことに、若い時から経営者をはじめとする様々な組織のリーダーの方々と触れ合ってきました。そこで、そのリーダーの方々や組織自体の「栄枯盛衰」というものをいくつも目の当たりにしてきました。これらから感じたのはリーダーには2つのタイプがあるということ――驕り(おごり)・高ぶり・ふんぞり返りタイプと、その逆の謙虚・質素・誠実タイプ。もちろん前者が没落し、後者が継続繁栄しているのは言うまでもないでしょう。

3.人生・事業で何がシフト(転換)したか

こういったリーダーたちの転落人生に身近に接して、「一汁一菜」とは、江戸時代から言い伝えられている、単に質素倹約の意味だけではなく、もっと深い意味があるのだと悟りました。

“─世の中はいい時もあれば悪い時もある。いい時に一汁三菜の生活をしていて、悪い時に一汁一菜に落としても生活は出来る。しかし、心に“負”の要素を抱え込んでしまい、それが毎日の仕事の成果に悪い影響を与える。”

そのような事例をいくつも目の前で見るうちに、入社当時に教えて頂いた“一汁一菜”の真意を知ったのです。即ち、万事塞翁が馬で、知足の生活の大切さを説いていたのでした。

そして「驕る平家は久しからず」を真に実感し、 “先生”や“社長”という言葉には魔力があり、自らのことを“社長”と言うことでその魔力に魅入られてしまうことを知りました。だからこそ、自社に電話をしても、“社長”とは名乗らず、名前を言います。即ち、「社長」はただの役割であり、それに“偉いや偉くない”という評価は存在しないのです。

4.水野が直接お聴きして感じたこと

「驕り」への処方箋

  1. 栄枯盛衰の人間観察を実施
  2. 知足の生活への感謝
  3. 立場は単なる役割という自覚

が大切であることを実感する素晴らしいご体験談であった。

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