健康管理の目標を年始に掲げ、その途中成果は?
今年も後、一ヶ月を残すばかりになった。
我々は年初に立てた目標を予定通り達成することが出来ただろうか。
組織のリーダーあるいは家族の大黒柱として、大前提ともいえる健康管理の目標を年の初めの誓いに掲げた人も多かった様に想う。
禁煙はもちろんのこと、お酒を控えめにする、ダイエット、歯の治療、腰痛・肩こり改善等々。
この様な中で私自身も今年一年、“走る”という習慣や、マイナス10kgという減量が進んだことは、(進展が無かった目標が他にある中)嬉しい限りだ。
また年間を通じたこれらの取り組み過程で、最近テレビや雑誌等でも取り上げられることが増えたあるものの存在や意義を強く感じた一年でもあった。
あるもの──それは、ふくらはぎである。
従来行っていた自転車でのトレーニングよりも、ランニングや階段・登山道の駆け上がり、といったトレーニングの中で、ふくらはぎを意識したり、実際筋肉痛になったりすることが格段に増えたのだ。
健康志向ブームの中、ふくらはぎを意識する
身体全体の活性化や減量を行う際には、お腹等の上半身につい目がいきがちだが、下半身のトレーニングが効果的であるという。
ただ、下半身の中でも太もも(大腿四頭筋)やお尻(大殿筋)の筋肉に比べると、小さなふくらはぎの存在をこれまで軽視していた自分があったのだ。
何があるから、そこまでふくらはぎが大事なのか?
──それは、“ふくらはぎは第二の心臓”という言葉で象徴されるように血流を促進するポンプ機能を担っているからに他ならない。
人間は重力の関係で血液の約70%が下半身にある。
心臓から送られた血液は動脈を通じて、身体の隅々にまで送られる仕組みだ。
そこでこの血液、特に下半身に送られた血液を重力に逆らい、心臓に引き上げる重要な役割を果たしているのがふくらはぎなのである。
このふくらはぎの筋肉が歩行やランニング等で収縮と弛緩を繰り返す中、逆流防止の弁をもつ静脈を通じて老廃物を伴った血液をスタート地点に送り届けているという。
つまり、全身の血の巡りや代謝を促進するために、ふくらはぎの筋肉をマッサージしたりして整えることも、とても理にかなっているといえるのだ。
職場における第二の心臓であるふくらはぎにあたるのはリーダーであるあなたの右腕
このふくらはぎという存在への探求を進める中で、“身体の活性化”と“組織の活性化”には共通点が多いものだ、という想いが今回深まった。
組織の活性化において、トップである経営者や組織のリーダーが要となることは間違いがない。リー
ダーが色々なことを、身体で言うところの第一の心臓として“推し進める”ことは大切である。
方針を打ち出す、計画を立案する、価値判断をする等々。
しかし、第一の心臓だけで上手くはいかない。
それを補佐する右腕の存在やサポート力・成長スピードで、組織の活性化や高まり具合の差が大きく広がるのだ。
右腕が第二の心臓であるふくらはぎよろしく現場情報を“引っ張り上げることが同じく重要である。
トップに実状実態を伝える、意見具申をする、現場や顧客の反応をフィードバックしなければならないからだ。
健康も経営も推し進める力だけではなく、引き上げる力
今年一年、ふくらはぎの存在を意識する中で、健康を推し進める力(動脈的な機能)だけでなく、健康を引き上げる力(静脈的な機能)の大切さを身近にできたことは大きい。
二次的な効果として、組織の活性化をも学ぶことができた。
高度経済成長時代には、ものをいかに消費者に届けるかという動脈物流が着目されていた。
しかし、今は循環型社会であり持続可能(サステナブル)な社会というキーワードの時代である。
そこからは、いかに廃棄物を出さないか、モノをいかに資源として回収するか、そしてどう巡らせるかという環境に配慮した静脈物流の視点がクローズアップされていることは間違いがない。
我々の身体も、健康を引き上げる機能を担うふくらはぎの力はもちろん、休息やリラックス、弛緩といったものを上手く取り入れ、より高めるかということを次の年の目標に組み込みたいものだ(ふくらはぎをより機能アップさせるため、ウォーキング、着圧タイツ着用、ふくらはぎのリンパマッサージ実施等々)。
あなたご自身は何を感じ、何に取り組んでおられますか?
リーダーのあなたへの言葉
- 「ふくらはぎは第二の心臓」
- 「血流を促進するポンプ機能を担う」
- 「右腕が第二の心臓であるふくらはぎよろしく現場情報を“引っ張り上げる”」
- 「健康を推し進める力(動脈的な機能)だけでなく、健康を引き上げる力(静脈的な機能)の大切さ」
- あなたが今年、年初に掲げた健康管理の目標はどのようになりましたか? ふくらはぎや、血液循環の機能を高めるために、何を意識しておられますか?
(2019年12月9日リライト)