もう歳だから…と言い訳していませんか?
先日、ある経営者と話をしている時、国内史上最年長でロンドンオリンピックに出場された馬術の法華津(ほけつ)寛選手の話題となった。
実に71歳にして日本トップレベルであり、世界水準の実力をもっておられる。お生まれになったのは太平洋戦争が始まった1941年と聞くとさらに感じるものがあった。
少年時代から素質を開花させる一方、時間や年齢を一切言い訳にせず馬術をトップレベルで継続。
さらには、ジョンソン・エンド・ジョンソンのグループ会社社長をはじめ実業家として活躍される等、我々と同じ組織のリーダー(経営者)である多忙な日々を過ごした時期を経て、この度の快挙である。
言い訳は自分の可能性を狭めてしまう
71歳と言えば、どの様な状態だろうか?
身体的な衰えがあったとしても、その時自分のこころに情熱を熱く燃えたぎらせ続ける何かがあるだろうか?
高齢になっても、集中力や判断力は維持できているだろうか等々、様々な想いが巻き起こってきた。
まさにご本人が言っておられた「じじの星になる!」と言う言葉どおり、高齢の男性はもとよりミドル世代の男性の刺激にもなったのは言うまでもない。
特に、ともすれば年齢や時間を言い訳にしがちな日常を振り返る中で、大きな奮起するきっかけと気付きをいただけたことに感謝したい。
成功者はポジティブ思考で言い訳をしない
この法華津選手のことを深く感じる日々を送る中、ある人の命日が近づいていることに気が付いた。
この10月5日で早8年になる──そう、昨年、世界中の多くの人を驚きと悲しみに包んだスティーブ・ジョブズ氏。
その人の最初の命日が数日後に迫ってきているのだ。
56年という決して長くはない一生を閉じた彼。25歳で株式公開、フォーブズの長者番付に。
27歳、アメリカで最も注目されるタイム誌の表紙に、等々。
彼が成した数々の偉業は、亡くなった今もそしてこれからも、私たちの中に深く在り続ける。
年齢や時間を言い訳にして立ち止まっているような人を見れば、彼は何を想うだろうか?
何を伝えるだろうか?
彼の言葉で有名な“宇宙に一撃を与えたい(I want to put a ding in the universe.)”という程のほとばしる熱い想いが、一切の言い訳を排除し、時空間を越えて彼を超人にしたのではないだろうか。
『自分が世界を変えられると本気で信じる人たちこそが、本当に世界を変えているのだから』──彼の率いたアップルが1997年展開した、“Think different”キャンペーンのこの言葉をもう一度味わい、我々はそれこそ本気でかみ締める必要が今こそある様に想う。
ほんの少し思考を変えてみるだけで広がる可能性
翻って私たちの日常の活動や仕事の場面。
あまりにも「忙しい」「難しい」「できない」という3つの“い”の言葉を発していないだろうか、また耳にすることが多くはないだろうか?(自分ではこれらの言葉を発していないと言える方でも、心の奥底で感じている時はないだろうか。)
時代はものすごいスピードで変化し、人々は多忙や困難を極めているのは事実かもしれない。
しかし、だからこそ、時間に追われるのではなく、時間を追いかける。
何より日頃意外と癖になってしまっている口癖に歯止めを掛けることが重要ではないか。
忙しい人がいるのではなく、忙しいと思っている人がいるだけである。
時間がないのではなく、時間はある、ないものがあるとすれば、(時間を味方につける)工夫がないだけだ。
「時間はある」「(難しいではなく)歯応えがある」「できる」という3つの“る”が、明日を切り拓くと信じている。
あなたご自身は何を感じ、何に取り組んでおられますか?
言い訳してしまいがちな人に伝えたい言葉
- 「71歳にして日本トップレベルであり、世界水準」
- 「宇宙に一撃を与えたい」
- 「自分が世界を変えられると本気で信じる人たちこそが、本当に世界を変えているのだから」
- 「『忙しい』『難しい』『できない』という3つの“い”」
- 「『時間はある』『(難しいではなく)歯応えがある』『できる』という3つの“る”」
自分を見つめる問いかけ
- 「忙しい」「難しい」「できない」・・・あなたの身近で聞く言葉はどの様なものですか?
- 身体的な衰えがあっても、あなたが情熱を熱く燃えたぎらせ続けられるものは何でしょうか?
(2019年9月17日リライト)