生真面目な性格からなのか、人がついてきている実感がなく、そのわりに毎日忙しすぎて、一日が終わる頃になると言いようのない無力感を感じるのはなぜでしょうか
このような悩みへの対処法として、まず「経営者がかかりやすい3つの病」を理解し、自ら問いかけてみることが解決の手がかりになるかも知れません。
こんにちは、フューチャーサポートスタッフの神作です。
この記事では、産業カウンセラーである弊社代表の水野に、生真面目な後継者がかかりやすい3つの病について、聞いたこと・感じたことをまとめてみました。
生真面目な後継者がかかりやすい3つの病とは?
生真面目な後継者がかかりりやすい3つの病とは何かと言うと、
・つもり病
・ぐらい病
・ぱなし病
の3つです。
つもり病は仕事に取り掛かる前段階で発症する「やっているつもり」「話したつもり」「健康なつもり」などがあげられます。
ぐらい病は仕事に取り組む中で発症し、「これぐらいいいだろう」「ちょっとぐらい許してもらえるにちがいない」などがあげられます。
ぱなし病は、仕事の終わりに近づいて発症し、「やりっぱなし」「言いっぱなし」「散らかしっぱなし」などがあげられます。
続いて、事例を交えて詳しくご紹介します。
つもり病
つもり病と聞いて真っ先に思い出すのは、「ゴルフの構え(アドレス)」です。
ピンの方向をまっすぐ向いたつもりが、知らないうちに右や左にブレてしまうことが多々あります。
周りの風景に惑わされるせいか、どうも右に行くなぁと思っていたら、一緒にラウンドしている方に「右向いてるよ」と言われた経験はゴルフをした人なら一度はあるかも知れません。
「我流は芸の行き止まり」という言葉がありますが、自分では一生懸命やっているつもりでも、自分の都合のいいように実行していたら、問題が解決しないどころか状況がいまより悪くなってしまうという事例でした。
ぐらい病
ぐらい病の代表例として、2022年10月にMicrosoft社の「Windows 開発キット2023」という開発者向けのパソコン(もちろん新品)が100円で注文できる、ということで話題になったことがあります。
ウェブサイト運営者側の価格の設定ミスによるものだったため、強制キャンセルになりユーザーは購入出来なかったようですが、Microsoft社でさえも、こうしたミスが起こっているところを見ると、価格の誤表記は身近に起こりうる可能性がある、という事例でした。
ぱなし病
生真面目で勉強熱心なのに伸び悩む後継者にありがちなこと、それは学んだ事をやりっぱなしにして、最後までやり切ることなく、次の情報を入れて取り組んでしまうことです。
次の情報を入れて取り組んでしまうことで、ものごとを考え始めてから結論を出すまでが一本の道筋が通らなくなりがちです。
そのためには、自分の都合の良いところだけを抽出したり、あれこれ取り入れ過ぎず、まずは「やってみる」「やり切る」ことを最優先しましょう。
最後に、もうひとつ気になることがあります。
いまやっていることが、本当に得たいものかどうか、ということです。
答えを求める後継者・問いを求める後継者
このような場合、個人として得たい未来と後継者として得たい未来が一致していないことがよくあるといいます。
個人として得たい未来と後継者として得たい未来を問い続け、一致している後継者は、寝ても冷めても、その事をやっていることが楽しくて仕方がない状態になり、自分の足で歩いている実感から、確かな自信に満ちているようにも見えるといいます。
そのためには、自社の閉じられた場所でひとり考えるのではなく、似た悩みを抱える異業種の後継者に学ぶこと。
そうすることで、お互いがお互いの主治医のような関係を築くことができます。
また、熱い想いを持った後継者同士が切磋琢磨することで、価値判断基準が自然と磨かれていき、「ブレることのない後継者としての軸」が確立されていくことでしょう。
軸さえ決まってしまえば、自発的に動き出せるようになり、人生が面白いほうへと加速し、どんどん好転していくと思うのです。