過去と決着をつける!『○○だった』と言い切る
人生を賭けて行う仕事
材木店を営んでいた父が亡くなり、見よう見真似で始めた事業の舵取り。
今から考えると、誰からも教わることもなく、本当に手探りの日々でした。
引き継いだ当初は、材木や住宅というものへの興味が薄く
「これが自分の人生をかけて行う仕事だ!」と言い切れる経営者にはまだまだ至っておりませんでした。
その後、ヒット商品が生まれ大当たりしたものの、数値感覚の甘さがあり関係先との金銭トラブルに巻き込まれ、資金回収がうまく進まず苦い体験もしました。
苦手だったに決着をつける
そういった人生や事業の確信や軸がもてない中、ある経営者との出会いが転機になりました。
この時、こころに染み渡る二つの言葉と巡り合えたのです。
一つは「過去と決着をつける!具体的には『○○だった』と言い切ること!」と導かれました。
振り返ると以前の私は、例えれば「人前で話すのが苦手だ!苦手だ!」と言い自らが知らず知らずのうちに、負のメンタルトレーニングをしていた様に感じます。
過去に縛られた人生を生きるのではなく、「苦手だっ た!」と決着をつけることで、未来に彩られた無限の可能性に抱かれた人生を生き、事業を展開していくことの大切さにこの瞬間気付きを得たのです。 (もう一つの言葉は次回紹介)
心が軽くなった瞬間
この言葉と出会い、実践を重ねる中で、こころが本当に軽くなった様に感じます。
それまでは過去の出来事や過去の自分に引きずられ、大切な今を生きていなかった様に想えてきました。
事業の面でも、これまでの失敗に縛られ経営者として自信がもてず自分を責め続け、悪循環に陥っていた面が少なくなり、一言で言うと経営への姿勢が(常に難題に挑んでいるのだが)とても楽になったのです。
「(人生と事業の)可能性を開く」 ― ために、
- 過去に決着をつける(過去を引きずらない)
- 負のメンタルトレーニングをしている自分に気付く
- 姿勢が楽になっているか点検すること
が大切であると実感する素晴らしいご体験談であった。
経営(仕事)って、辛いもの? 楽しいもの?
必死に働いた日々
父親から急遽(きょ)引き継いだ事業。
生きていくため、食べていくため、必死になって仕事と格闘する毎日。
わき目もふらずに、ただ、ただ、頑張っていた感じがします。
その様な中、前回ご紹介した経営者との対話の中から、2つ目の心にしみいる言葉と出会えたのです。
経営って、辛いもの?楽しいもの?
それは、
「経営って、辛いもの?楽しいもの?」
といった問い掛けでした。
自分を見つめ直す中で、楽しくやって来ていなかった自分の姿がありありと迫ってきたのです。
ここに至るまでにも、その方からは様々な投げ掛けがありました。
1)プロとアマチュアの違いは何か?スポーツの世界を見ても、一流と言われるプロは 間違いなくプレッシャーを楽しんでいる。
2)『頑張る』という漢字は、頑固・頑強・頑丈の頑であり硬い感じ。 木に例えて言えば、松のイメージ。松は台風で折れるが、柳は折れない。
3)うつ傾向等メンタルが弱っている方に最も言ってはいけない言葉--それは『頑張れ!』の一言。 叱咤激励が効果的な人もいるが、それが効果的でない人や状況もある
4)頑張らなくとも、自然と張り切ってしまえる場創り、自分創りが大切
お客様の喜びが、私の喜び
「自分が気付いている様で意外と気付いていない価値観を見直す時、自分が大きく転換する」ことを実感した私。
それ以降、
「自分の軸、仕事の軸は何か?自分がこころのよりどころにするのは何か?」
という自問自答が続きました。
そしてパッと視界が開けた時、これまでの
「自分優先が当たり前」から、「お客様優先が当たり前」
への転換を自然と迎えていたのです。
お客様の喜びが、私の喜び。
住宅を通してお客様の人生が輝くことが、私の笑顔の輝き。
これ以降お客様の、家の設計・施工に責任をもつだけでなく、(おこがましいのですが)お客様の人生や生活全体の設計・施工に責任をもつという幅の広い姿勢に転換することができました。
お陰で仕事を通じて私の人生も輝き出し、毎日が楽しく自然と笑顔が増えるようになっていきました。
もちろん事業も順調で感謝の日々を送らせていただいております。
「楽しめる」ために、
- 頑張らない
- 自己の価値観に気付く
- 相手の真の笑顔が増えることが大切である
ことを実感する素晴らしいご体験談であった。
(2020年2月13日リライト)