時間効率を実現するために、ピークの平準化と時間差の活用を!

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時間効率を実現するために、ピークの平準化と時間差の活用を! 

2020年6月9日

 

あなたにとって、“時間をずらす”という意味で習慣にしていることは何でしょうか?

今年の夏は、いつにも増して“時間をずらす”ということを意識する機会が多い。

背景には、節電の関係で、自動車業界をはじめとした土日操業への振り替えや、勤務時間の前倒し等が期間限定とはいえ制度として各社に導入されたことがある。

早朝営業が各業種で行われている一方、アフター5ならぬ、アフター4商戦で、英会話スクールや居酒屋等も新サービスを打ち出し、新しい事業展開も見られる。

これまで“時間をずらす”ということでは、時差出勤や夏期休暇時期の調整等は各企業にも存在した。

日照時間を有効に活用するサマータイム導入の論議も過去何度となくあった。

しかし、業界・企業が一つになり、社会全体としての大規模な取り組みがこの夏は大きく進んだ様に想う。

私の想い

だから、今こそわれわれ組織のリーダー自身も、この“時間をずらす”ということに自らの意志でさらに前向きに取り組むことが大切だと強く感じる。

社会の一員として、制度は制度として守っていくという最大限の協力を惜しまないことは大切だ。

しかし、環境変化に身を委(ゆだ)ね、そこに順応すること(変化適応)だけでなく、自らリーダーとして新しい渦を巻き起こすこと(変化創造)がより必要であると痛感するのである。

この、時間をずらしたこと(変化)によって生まれた新しい時間の捉え方を、自分のものにしていく絶好の機会かもしれない。

また、「現代人は忙しい」と、よく言われる。時間延長(時間の量的拡大)ではなく、時間効率(時間の質的充実)こそが、今我々リーダーにも求められてるいることは間違いのない事実だろう。

これまでの慣習に捉われず、自分にとって、又皆にとって効率よく時間を使うためにすることを今一度考え、成果に結び付けていきたいものだ。

今回の“時間をずらす”というテーマには、リーダーが成果を生み出す上での2つの着眼点を含んでいる様に想う。

ポイント

①ピークを平準化して、いかに平らに均(なら)すか? 

②どの時間帯やどの日、どのタイミングで行えば、最も効果的か?

 日々への影響

この2つの着眼で日々の生活や業務を見渡すと、当たり前のことだが見直しし切れていないことに気付き面白い。

一番目の問いである電力ピークならぬ、自らの組織や自分自身の業務ピークにどの様な手が打てるのか?

に関する取り組み例から見ていこう。

 

私のよく知るある会社では、午後の3時になるとメンバー間の業務調整を必ず行っておられる。

突発的な業務等を一人が抱え込むのではなく、メンバー間で共有し協力し合える仕組みをつくっているのだ。

もちろん前提として、誰もが担える共通業務を明確に決めて、製造業で言う多能工化を意識して図ってこられたのは言うまでもない。

仕事量を均し、全体としての効率を高めることを常に考えておられるのだ。

 

一方、個人としての業務。

忙しいピークになると逆に、仕事を進めるより身の回りの片付け・整理整頓を行い、一旦頭をリセットする(整える)という手がある。

ある方は「物事の整理は、頭の整理! 」と言い切られるくらいだ。

スッキリした気持ちで、業務の洗い出しをハッキリと行い、他の人に依頼できるものと自分がするものをクッキリと分けるのだ。

生活・志(仕)事の中での実践

二つ目の問いの実践であれば、海外では意外と習慣になっていて、日本でもようやく関心をもたれつつある“シエスタ(スペイン語で昼休憩・午睡・昼寝)”が一例としてある。

 

マスコミにも取材され有名になったが東京都大田区の精密機器メーカー「株式会社ディスコ」では、社員の昼寝スペースを設け、健康と作業効率のために昼寝を奨励している。

午後0時15分から4時までの間自由に利用でき、社員の多くが、「30分の昼寝が午後のミスを防ぎ業務の効率を保っている」と話す。

また、福岡県内有数の進学校県立明善高校では、6年前から昼寝を毎日午後に取り入れている。

以来全体として成績も向上し、進学率等も大きくアップしているというのだ。

同じ30分寝るのでも、夜の30分を削ってでも、昼少し寝るだけで集中力・記憶力が異なるという。意図して時間をずらすことに効用を見出した好例ではないだろうか。

この“時間をずらす”ということを、今夏限定や単なる制度への対応だけに終わらせてしまってはもったいない。

自らの意志として自分自身や組織の成果を高めるために、何かを新しい習慣に付け加えるということに大きく一歩踏み出したい。

 

あなたご自身は何を感じ、何に取り組んでおられますか?

毎日の言葉

  • 「変化適応だけでなく、変化創造」
  • 「時間延長(時間の量的拡大)ではなく、時間  効率(時間の質的充実)」
  • 「物事の整理は、頭の整理! 」
  • 「スッキリ・ハッキリ・クッキリ」
  • 「自分自身や組織の成果を高めるために、何 かを新しい習慣に付け加える」
水野秀則
水野秀則

  1. あなたにとって“時間をずらす”という意味で習慣にしていることは何でしょうか?
  2. 電力ピークならぬ、自らの組織や自分自身の業務ピークはどこなのでしょうか?
  3. どの時間帯やどの日、どのタイミングに行えば、最も効果的でしょうか?

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