実行力を高めるための3つのゲン(期限・宣言・いい加減)!

事例体験から学びたい!

実行力を高めるための3つのゲン(期限・宣言・いい加減)!

今年一年、何が出来、何が出来なかっただろうか?

毎年11月のこの時期になると、決まって出てくる話題がある。

組織のリーダーとして、企業や部門、チームを率いてきて

この一年どうであったか? 来年をどのようにするか?

というものだ。

話題自体はありきたりかもしれないが、このことが話に出る時期を考えると興味深い。

普通の人であれば12月に入ってから話題に上ることだが、気が早い経営者であれば10月くらいからこの話題が出てくる。

実際、一年の振り返りをし、私に披露してくださる方もいる。

やはり組織の長たるもの、誰よりも先に一年の振り返りと来年の計画を立て、先見・先手・先行に努めておられる様に、現場を歩く中で感じている。

そんな中、先を見てはいても、先に手を掛け、実行に移すということを、確実に行うことは難しいと思われる方もいるのではないだろうか。

つい先日も将来経営者になられる20代後半のある後継者の方から

今年一年を振り返る中で、やはり自分自身の実行力が課題であり、これを来年のテーマにしたい!

とのお話があった。

振り返りをして綿密な計画を描くことは得意だけれど、私の性格的なものなのかどうしても“実行し、成果につなげるところ”がまだまだ弱い。
ここに何としてでも歯止めを掛けたい

とお困りの様子だ。読者の皆様であれば、どの様な提案をされるだろうか?

実行力が高まる「3つのゲン」

私のこころに真っ先に出てきたものは、講演会等でもよくお話しする『実行力が高まる、3つのゲン』というものだ。

 

先ず最初は、期限のゲン

いつかやろうと思っていても、先延ばし癖がついていていつまで経っても行動を起こさない。

期限が、自らに宿る集中力を引き出してくれるのは疑うところがない。

組織の中でも、期限の日時が具体的な合言葉になればしめたものだ。

 

次に、宣言のゲン

人は誰に最も嘘をつくのか?

——自分自身に対してである。

だからこそ、自分がこころに決めたこと、さらには達成の期限までも周りに宣言をしてしまうことだ。

まさしくこのことが“有言実行”である。

 

最後に、いい加減のゲンだ。

「彼はいいかげん!」という表現に代表される様に、「デタラメ・当てにならない・適当だ」等々悪い意味で使われることが多い。

しかし、この言葉は漢字にすると、「良い加減」となる。

気張り過ぎず(気軽な気持ちでスタートし)、手を抜き過ぎず(成果が出る前に中断することなく継続し)、自分が最も力を発揮できる加減で進めるというニュアンスが浮かび上がってくる。

完全主義者も良い加減に転換を

この後継者の方からその夜メールをいただいた。

ご自身の心情を自然体で吐露する文章と内容であった。

そこから、既に「良い加減」に大きく転換された様子が伝わってきたのである。

今日のお話で一番印象に残ったのが、3つのゲンの3番目『いいかげん』でした。
よく周りから、『考え過ぎ!完全を目指すから意外と第一歩を踏み出せないのだよ』と言われます。
まさしく『完全主義者一歩も進まず』という状態だったと感じました。
これまで、どうしても失敗しない様にと準備をし過ぎ、若いのにまず肝心な『やってみる!』ということが弱かったと再認識しました。
来年の個人テーマは、『いいかげん』でいきます!

人はだれでも失敗を恐れ慎重になるもの

人は背負っているものが大きければ大きいほど、失敗をしないようにと慎重になるのかもしれない。

頭で考えれば考えるほど不安が広がり、言い訳をつけて実行しない方向にいってしまいがちである。

生真面目な人ほど、自分自身の行動力不足を嘆き、自分『を』変え、実行力『を』高めようと力みすぎた努力をしている。

そしてそれが叶わず、自分を逆に責め、落ち込ませる結果に繋がる悪循環を繰り返している。

視点を少し変えて力を抜き、自分『が』変わり、実行力『が』高まるのは小さな行動の積み重ねの結果だと位置づけ、何より行動具体策をただやってみる(今回の場合であれば、3つのゲンに取り組んでみる)だけで大きく変わるのではないだろうか。

その具体的な取り組み(自分自身や自分の性格をテーマにするのでなく、自分の行動をテーマにすること)を繰り返し行う中で、年月を積み重ねると、周りから認められる実行力が自然と身に付いている様に想う。

あなたご自身は何を感じ、何に取り組んでおられますか?

実行力を高める言葉

  • 「この一年どうであったか? 来年をどのようにするか?」
  • 「先見・先手・先行」
  • 「期限が、自らに宿る集中力を引き出す」
  • 「人は自分自身に対して最も嘘をつく」
  • 「良い加減——気張り過ぎず、手を抜き過ぎず」
  • 「完全主義者一歩も進まず」
  • 「行動具体策をただやってみる」
水野秀則
水野秀則

  1. あなたは今年一年、何が出来、何が出来なかったでしょうか?
  2. あなたは実行力が高まるために、どのように取り組んでおられますか?

(2019年11月7日リライト)

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