探し物だけではなく“探し事”に歯止めを!

事例体験から学びたい!

探し物だけではなく“探し事”に歯止めを!

こんな出来事が!

先日、メディア等にも出演しておられる、ある業界のリーダーのお話を数人で直接伺う機会を得た。その中で、話が専門分野のことから少し逸れ“時間の無駄づかい”に関する話題になった時、興味深いことに気付かせていただいたのである。

その方は「皆さんは探し物をすることは多いですか? 探し物をしている時には、どの様なことを言いながら物を探していますか?」という問い掛けをされた。そして「きっと、探し物が多い人は、『ない!ない!』と言いながら、物を探しているでしょう!」と続けられたのである。まさに、旧知の友のように私の日常を図星で言い当てられたのだ。

職場や日常生活の中でも、整理整頓が苦手で探し物が多い人はたびたび目にする。そういった人でも実は時間を大切にしようと想っており、自分の行動や思考回路の何が効果的でないのかわからず、ただ物を探すことに時間を浪費してしまっているだけなのかもしれない。

私の想い

この後、探し物への対応策を話されたのだが、まさに我が意を得たり!と想う言葉があった。それは、「物を探すときはどうすればいいと想いますか?――『ある!ある!ある!』と言いながら探すことですよ!」と言われたことである。

 「ない!」と口に出しそれをイメージしながら探していると、物は見つかりにくい。その逆で「ある」と口に出し自己暗示を掛けながら探すことにより、はるかに短時間で物を探すことができる。言われてみればしごく当たり前のことだが、この罠にはまっている人は結構多いのではないだろうか。実際、探し物を別の人に手伝ってもらった時、変なイメージをもっていない、手伝ってくれた人のほうが短時間で簡単に物を見つける、という経験をした人も多いと想う。「ない」という自己暗示やイメージから脱しなければ、物を探している様で実は探していないのかもしれない(こころここにあらざれば、見れども見えず)。

日々への影響

探し物や時間の浪費ということについて身近に考えるきっかけをもらった私は、ある想いが膨らんできた。それは、人は探し物だけでなく、“探し事”をしていて莫大な時間の浪費をしてしまっているのではないだろうかというものだ。

つまり、携帯を探す、資料を探す、といった「物」を探す時間だけでなく、「何か他にいいやり方はないだろうか?」「自分はリーダーとしてふさわしいのだろうか?」等といった仕事や人生を生きる上でのかたちがなく、目にも見えない「事」を探すことに時間を費やし過ぎていないか、ということだ。自分探しや、自分にフィットする事を探し、考える時ももちろん必要であろう。しかし、人にとってどれがベストなのか、ということは机上の空論で最初から見えることはない。

むしろ考え込まずに、先ず行動を起こす中で、「これだ!」と思える瞬間がやってくる様に強く感じる。“探し事”を頭の中でやり始めた時、スパッと切り替えて行動する中から、体感・実感していくことのほうが効果的なのではないだろうか。

生活・志(仕)事の中での実践

今回、“探す”ということが人生に空転を生み、時間の浪費をしている面があることに気付いた。特に、探し物だけでなく、“探し事”にこそ歯止めを掛けることが、大きな時間の節約につながるように感じたのである。組織のリーダーとして大上段に振りかぶり、「タイムマネジメントは何が大事か?」「何かいいノウハウはないか?」等と考え込み過ぎず、仕事の場面や日常でついついしている“探し事”への歯止めを今日から掛けてみてはどうだろうか!

あなたご自身は何を感じ、何に取り組んでおられますか?

5.毎日の言葉

  • 「時間の無駄づかい」
  • 「『ある!ある!ある!』と言いながら物を探す」
  • 「こころここにあらざれば、見えども見えず」
  • 「人は探し物だけでなく、“探し事”をしていて莫大な時間の浪費をしてしまっている」
水野秀則
水野秀則

  1. あなたは何を探している時が多いでしょうか? また、その時に何とつぶやきながらそれを探しているのでしょうか?
  2. あなたが“探し事”をしていると仮定すると、それは何ですか?

(2019年7月29日リライト)

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