ストレスを強く感じている時―それが自分を成長させるビッグチャンスだ!

公開日: : 最終更新日:2013/11/14 リーダーのこの一言が組織を変える!

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(機関誌3号2001年3月)
緊張を愉しみストレスを活用する心の余裕は、ストレスのOnOff切り替えから生まれる

1.こんな出来事が!

 「ストレスというのは、いくらあってもいいんですよ!ただそれを自分で切ることが大事です!」―― これは下半身不随のリハビリを続ける私に主治医が言った何気ない一言であった。 これが闘病生活での私にとって、大きな転換になる言葉となった。

  それは発病の原因や病名の特定にこだわり、そのことだけに意識が集中していたそれまでの私からの決別でもあった。「病気そのものが起こらないようにするには、自分は今後どうすればいいか」というように、少し余裕をもって先のことを見つめることに意識が大きく向かい始めた。病気を見る視点そのものが動き、原因や病名にとらわれていた私の変にりきんでいた力が抜けた瞬間でもあった。

 それまでは発病が風邪に起因するウイルスのしわざであるのか、過度のストレスによる突発的な発病であるのか、それ以外のことが原因であるのか、どうにも特定ができないことに気をとられ、いら立ち気味であった私。そんな原因や病名を特定するという過去のことに意識の大部分が向かっていた私。原因を特定できてこそ、はじめて治療が成り立つという原因⇔結果という因果関係を中心として病気を考えていた私。

 原因を突き止めることも大事だが、再発しないように私自身を変えることがもっと大事

 過去に起こってしまったものの原因を追求することは大切だ。しかし起こったものを変える事は当然できない。単に過去にこだわるのでなく、未来にこそもっと目を向けることの大切さを、主治医の一言でつかんだ私がそこにあった。

 こうしてそれまでの脚や体のリハビリだけでなく、こころに軸足をおいた真のリハビリがそこから始まった。新しいリハビリ観が、私のリハビリへの取り組みを一変させたのである。

2.私の想い

 ストレスにどう向き合っていくかという想いが高まったことで、私自身にストレスというものを見直す素晴らしいきっかけをつくってくれたように想う。ストレスとは何? ストレスはなくすことがいいことなの? 色々な想いが巡った。

 ストレスはハンスセリエというカナダ人がわずか65年前に見出した考えであり、人類の歴史に比べればまだまだ研究が進んでいない分野であること。そして何より彼の言った「ストレスは生活のスパイス」という言葉が、その時の病院での生活環境とダブらせることで「なるほど、なるほど」と強く感じるようになった。単純で決まりきった病院生活の中での刺激がない毎日。分刻みで仕事を進めていた入院前の私にとっては「こんな世界もあったのか」と新しい発見もあった。しかし退屈至極の日々であった。刺激の少ないそういう環境と刺激に溢れていたそれまでの生活との両方を思いがけなく自ら体験したことで、ストレスが有り過ぎるのも無さ過ぎるのも人生にとっては考えものだなという想いが湧き上がってきた。ストレスが大きいから悪い、小さいから良いといったようなストレスを大小で扱う枠組みからは解き放たれたのである。

3.日々への影響

 入院生活でストレスについて想うところがあった私は、こうして「ストレスは対処するのでも解消するのでもなく、ストレスは活用すればよい」という視点にたつことができた。

 「ストレスは人間が人間として生きている証」、ストレスのないのは死人だけではないか。無くならないのであれば、いっそ味方につけたらどうだろう!! ストレスをどう減らすかどう無くすかではなく、どう味方につけるかという考えに立てるようになった。

 こうしてストレスというものを単なる言葉ではなく、置かれた環境の中での体験を通して、「人生を愉しむスパイス」と位置付け、活用を試み始めた私。生活の中で厳しい時やつらい時など強烈なストレスを感じて、ストレスを愉しむなど及びもつかぬことかもしれない。しかし、「ストレスは味方」とする新たなストレス観は、私に一筋の光を与えてくれた。

4.志(仕)事での実践

 日々の志(仕)事でストレスは当然かかる。そしてこのストレスさえなければと誰もが想う。しかし、ストレスがまったくない状況は、果たして自分自身を成長させてくれる環境なのだろうか。「ストレスを感じている時は、自分を成長させるチャンス」ストレスを感じない志(仕)事はマンネリの始まり。ストレスが大きいのは自分を飛躍させる絶好のチャンス到来と考える。そこで大事なのはストレスを引きずっているかいないかということを常にチェックすることだ。「リラックスなくして集中なし」頑張りつづけ、張り詰めた糸はいつか必ず切れる。松の強さでなく、柳のしなやかさを求め、受け流す智恵を働かせよう。座禅でも雑念を腹式呼吸の息と共にはき切る鍛錬をおこなう。雑念自体は人間である以上なくなるものではない。雑念はあるものとして認め、とらわれや執着することを少なくすれば、必ずこころの平安は保たれる。

 ストレスのオンオフを切り替えてこそ、緊張を愉しみストレスを活用する心の余裕が生まれる

 あなたご自身は何を感じ、どのように進めておられますか?

5.毎日の言葉

  • 「過去の原因追求も大事だが、未来への対策や行動がさらに大事」
  • 「ストレスは生活のスパイス」
  • 「ストレスは積極的に活用するもの」
  • 「ストレスは人間が人間として生きている証」
  • 「ストレスを味方にすると人生は変わる」
  • 「リラックスなくして集中なし」
  • 「オンオフの切り替えが、緊張を愉しみストレス活用の道を拓く」

6.自分を見つめる問い掛け

  1. あなたが現時点でもっとも感じているストレスは何ですか?
  2. あなたにとってストレスとはどういうものですか?
  3. ストレスを断ち切るために、何に取り組んでいますか?
  4. スポーツをしている時のような、無心の時間をどのようにつくっていますか?
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