生死を懸けた真剣勝負の世界に学ぶ、意識の大切さ

公開日: : 最終更新日:2013/11/14 リーダーのこの一言が組織を変える!

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(機関誌21号2002年9月)
常に一歩上を目指す姿勢が、能力を磨き明日の人生を切り拓く!

1.こんな出来事が!

 仕事の関係でお付き合いをさせていただいているある店長さんから、これまでお会いしたことがない職業の方をご紹介いただいた。それはプロのレーシングドライバーの方である。30歳間近の方だが、眼光はヒョウのごとく鋭く、熱い想いにあふれとても野性的な方というのが私の最初の印象だった。

 「ただ車が好き!」というだけでは決して長くその仕事を続けることができない真の実力社会で、一番高い表彰台にのぼることを目標に、日々全国を転戦しておられる。

 誰もが様々な場面で「一生(一所)懸命」という四字熟語を、子供の頃からよく使ってきたし、言われてきた経験があると思う。が、自動車レースの世界では、これは当たり前のことであり、常に現実である。ハンドルを握る時、それはいつも真剣勝負の時だ。いつ命を落とすかもしれない、レース中は常にそのような極限の状態にある世界だ。

 私は、体力的・精神的にも様々な重圧をはねのけて、ここまで歩んでこられたその道のりを色々とお伺いした。

2.私の想い

 私にとっては、異次元ともいえる世界の方との会話ではあったが逆に、随分「共通点があるな」と感じる機会を得ることができた。中でも印象的だったのは、人の能力というテーマで話しあっていた時のことだ。

 その方は「いかに誰もが認めるレーシングテクニックや運転技術があっても、 レーサーの舞台から消えていった先輩はそれこそゴマンといらっしゃる」と、ポツリと話されたその言葉であった。

 スポーツとビジネスとそれぞれ歩む世界はまったく違うけれども、人が能力を開発していく中で「知識やテクニック、技術といったものより、何かもっと大切なものがある」と、大きな共感を覚えた。そして同時に、面談時間が残りわずかになる中で「能力を磨きあげる上で何が一番大事か」という点を、さらに突き詰めたい想いに駆られた。

3.日々への影響

 限られた時間の中で、そのキーワードがご本人の口から直接発せられたわけではなかった。が、私は、言葉というある意味、表面的なものではなく、その方の表情や態度からその答えを十二分に感じとることができたのである。

 それは常に頂点を目指し、完璧な走りを指向するという、一歩上を目指して挑戦していく果敢な姿勢である。また、「いや、まだまだ!」という現状に満足しない生き様そのものである。

 私には、今ご本人が備えておられる運転技術を知るよしもない。が、たとえ技術そのものは見えないものであっても、私へはすさまじいばかりの上を目指す姿勢が強烈に伝わってきたのである。

 この方との出会いがあってから、それまでも意識はしていた「知識より意識」「技術より意識」といった言葉が、日々の生活の中で完全定着した。自分自身の能力を磨き、未来の人生を設計していくためには、確かに、技術も大切な要素のひとつではあるが、それ以上に人間の志や意識がいかに大切かという想いがさらに高まっていったのである。

4.志(仕)事での実践

 今回のお出会いを通じて、私は、「良樹細根」・「大樹深根」という言葉を原点に返って意識するようになったと思う。

 きれいな花(成果)を咲かせようとして、慌てて、いくら枝や葉(知識)を茂らせても、根っこ(意識)が地中深く隅々まで張りめぐらされていなければ、花はつぼみの段階でしおれてしまうし、枝や葉自体が枯れてしまうことになりかねない。

 目先の知識の習得やテクニックの向上に一喜一憂するのではなく、自分の初志を常に意識し続けること、― このことが結果的に自分自身の能力を高める決定的要因になるとの確信を得た。

 人間、夢を追い求め始めた頃のあのがむしゃらさや、情熱的で野性的な感覚を今一度取り戻して、自分の夢にいつも貪欲でいたいものである。

 「意識は知識、技術に勝る」 ― この言葉の意味を深く究明するところに、明日の輝かしい人生があるのではなかろうか。

 あなたご自身は何を感じられ、どのように進めておられますか?

5.毎日の言葉

  • 「一生(一所)懸命」
  • 「常に挑戦していく姿勢」
  • 「現状に満足しない生き様」
  • 「意識は知識・技術に勝る」
  • 「良樹細根」であり「大樹深根」

6.自分を見つめる問い掛け

  1. あなたにとって「命がけでやっている」と胸を張れるのはどのような時ですか?
  2. あなたはどのようにして、「挑戦する」という意識を高めておられますか?
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