言葉が人のこころを動かし、人生を変える

公開日: : 最終更新日:2013/11/14 リーダーのこの一言が組織を変える!

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(機関誌43号2004年7月)
言葉には魂がやどる

1.こんな出来事が!

 先日、二ヶ月ぶりにお会いした経営者から素晴らしいことに気付く機会を頂いた。

 この経営者は、国際化への対応が強く求められる業界の中にあり、早くから中国と日本を行き来しておられた。そして、9年前に、中国に本格的な拠点を構えられた。 

 お会いした途端に「以前から懸案だった例の件が進み始めました」と切り出された。それは、この経営者の事業と人生に大きく関わることであり、その満面の笑みからは、例えようのない喜びがひしひしと伝わってきた。

 経緯とはこういうことだ。この経営者は、若い頃から日本の狭い国土や一面的で縛られたものの見方・考え方に終始するのを嫌っておられた。そこで夢は、「中国で家族一緒に住み、納得のいく仕事を展開し、充実した人生を送りたい」というものであった。家族で中国に移り住む目的も明確であった。「一つには、自社の海外戦略を強化するため。二つには、お子様達に、世界を舞台に堂々と渡り合っていけるための国際センスや語学力、そして何より柔軟で幅広い視野を身に付けて欲しい」という願いが込められていた。

 しかし、この夢を成し遂げるためには、一つの障害があった。それは、お母様のことである。「創業経営者の親父と永年苦楽を共にし、現会社の基盤作りに大きく貢献した母親をひとりおいて、家族で中国にはどうしても行けない」という想いであった。

 ところが今回、それが動き出したのである。「これまで自分としては如何ともし難いことだと思っていたのだが、ある方から質問をぶつけられて新たな気づきがありました。言われてみればそうだったなと。見方を変えれば障害は障害ではないように思えて来たのですよ」

 その方からの質問とは、「お母様は、息子さん(現経営者のこと)が実現したい夢の障害になることが本意でしょうか!」というものであった。その言葉で、お母様と自分の人生を見つめ直すきっかけをもたれたのである。

 これまで時間を掛けても結論や解決策が見出すことができず遅々として進まなかったこと―――それが、一つの言葉に出会い、こころにひびき、そして意味をかみしめ、行動することで、急激に進み始めたのである。

2.私の想い

 私は「質問の力、いや言葉の力は無限大」と改めて実感した。周りからもたらされた質問によって、今まで見えなかったことが、新たな視点を得て急にはっきりと見え出す。その瞬間をありありとイメージすることができた。さらには、言葉をかみしめ自ら言い続けることにより、目的を実現する秘められた力が自分の全身に湧き上がってくる―――その様な感じも、容易に想像することが可能であった。

 「言葉には、魂がある」そして、「ある言葉を言い続けると、その言葉のようになる」というパワーが、本来言葉には備わっているという考えだ。今回、その根幹に触れた喜びでいっぱいであった。

3.日々への影響

 このお話を伺った直後、街を歩いていて、また素晴らしい言葉に出会った。それは、あるお寺の門に大きく掲げられてあった。思わずその言葉に目を奪われた。何度も口にしてかみしめることで、自分の事業や自分自身を変革していく力を与えてもらったように想う。

 その言葉とは、「親の見本が、子の手本(私には、経営者(上司)の見本が、社員(部下)の手本と映った)」そして「こころも満腹、家族で食事」というものである。家族を大切にするこころである。

4.生活・志事(仕事)の中での実践

 一般的に、「やたら長い時間を掛けても、物事が進展しない」というもどかしさは人生やビジネスで案外多いのかもしれない。だが、その物事が突如もの凄いスピードで進み出すそのきっかけになるのが一つの「言葉」であることも少なくないのではないか!!

 物事(課題や、プロジェクト、懸案事項等)が進むかどうかというのは、決して掛けた時間に比例するのではなく、質の高いコミュニケーション(会話・対話)によってもたらされるように感じるのである。そこには、必ずと言っていいほど、「気付く」「感じ入る」といった体験が伴っているのは間違いのないようだ。友人や仲間からの質問でハッと気付く。いただいた一言に感動する。自分自身との対話の中から、求めている答えが向こうから迫ってくる。本を通した著者との対話から、今までスッキリしなかったことが見え始め、ラクラク行動に移すことができるようになった等々。

 このように、これまでの視点とも、また質的にもまったく異なる言葉をかみしめることで、その人の人生やビジネスが前進していく様に想うのである。

 「意味のある言葉には、命がある」ことを実感した貴重なお話しであった。素晴らしい気付きを得る機会をいただいたことに感謝したい。
あなたご自身は何を感じられ、何に取り組んでおられますか?

5.毎日の言葉

  • 「質問の力、言葉の力は無限大」
  • 「ある言葉を言い 続けると、その言葉のようになる(言葉には魂がある)」
  • 「親の見本が、子の手本」
  • 「こころも満腹、家族で食事」
  • 「物事の進展は、コミュニケーションの質が大きく左右するものだ」
  • 「言葉には、命がある」

6.自分を見つめる問い掛け

  1. あなたがこれまでを振り返られる中で、人生が大きく動いた瞬間はどのようなことがありましたか?
  2. あなたがこころ揺さぶられ、大切にしておられる言葉は何でしょうか?
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