自立型社員が育つ土壌づくりが、企業体力アップの決め手!

公開日: : 最終更新日:2013/11/22 リーダーのこの一言が組織を変える!

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(機関誌51号2005年3月)
あなたの会社にはどのタイプが多いですか?

1. こんな出来事が!

 先日、ある経営者が自社の社員のことでふとつぶやかれたのが耳に残った。「ゴルフだったら朝6時の集合でも何も言わないのに、会議となると8時30分でも嫌がられるなあ・・・」という言葉だ。遊びであれば朝早いのもいとわないが、仕事、特に会議となると義務的でワクワク感がまったく生まれてこないようである。

 例えて言えば、遠足の日には自発的にいそいそと出掛けていく子供が、いつもはギリギリまで寝ているのと同じようなものかもしれない。

 私はこのことを伺って、8時30分の会議を嫌がることよりも、好きなことであれば早起きしてでも出掛けていくという、人間が本来持っているパワーの方に改めて目がいき、人間がもつ潜在的な力を感じた瞬間であった。と同時に、その素晴らしいはずの人間が、ある意味では自らの力を封じ込め眠らせてしまっているのは果たしてなぜなのだろうか?という疑問が湧き上がってきた。

2.私の想い

 ちょうどその頃、2月という時期的なこともあり、各社の新入社員研修について企画の詰めの業務を行っていた。新入社員としていかに仕事に取り組むかという基本姿勢のことをまとめていた時だ。「あなたはこれからのビジネス人生、どれを選びますか━━仕事・死事・志事?」仕事とは、言われてやること。死事とは、言われたこともやりきれないこと。志事とは、言われなくとも自らの意志に基づいてやること。

 これらの文章をまとめながら、どの新入社員も最初は目をキラキラ輝かせて、素直で何事にも好奇心をもっている様子(ここでいう志事に取り組む姿)が目に浮かんできた。

 ただ、このようなスタートをきっても、社風や配属先の雰囲気によってその後の成長には大きく格差がつくことも目の当たりにしてきている。

 このことを毎年実感するにつけ、経営者・上司・先輩がつくりあげてきた企業風土・部門風土の重要性を今更ながら感じるのである。

 「果たして新入社員の力を引き出しているだろうか?」逆に「新入社員のやる気や創意工夫を奪ってはいないだろうか?」と。

 社員と企業風土の関係を、植物の成長に例えれば、ちょうど種と土壌の関係のようなものだ。種がいくら良くても土壌が悪ければ植物は育たないのはいうまでもない。

3.日々への影響

 そこで常日頃から意識しているある言葉を今一度見つめ直してみた。それは、「人を動かす」と「人が動く」というものだ。この2つの違いは何だろうか? 私には前者は動かない人に働き掛け無理やり意のままに操るというイメージがある(上司が主役、結果的に依存型社員の誕生)。後者は、人は本来理念やビジョン、方針を明確にし、個人目標とのすり合わせやコミュニケーションを徹底すれば、自らの意志で創意工夫し組織での貢献度を発揮するものである(本人(部下)が主役、自立型社員の育成)。

 ちょうど、車の運転で滑りやすい雪道や悪路等を走る時、動輪+補助輪の車(2WD、前か後ろか2つの車輪が動輪で他は補助輪)と、動輪だけの車(4WD、4つの車輪すべてが動輪)とでは、4WD車が安定かつスピーディーに走行ができるのと同じである。

4.生活・志事(仕事)の中での実践 

 果たして自立型社員が多い組織に共通するものは何だろうか。言葉を変えれば、冒頭の出来事にあった早朝からの会議でも遊びに行く時のように嬉々として参画するのには何が必要条件になるだろうか、ということに思いを巡らせてみた。 

 1)ビジョン(理念・方針) 2)パッション(情熱) 3)デシジョン(決断) 4)コミュニケーション(意思疎通) 5)アクション(行動、成功体験)━━この5つのションが、大切であるように想う。

 特に4番目のコミュニケーションにおいて、従来型の指示・命令・報告・連絡というスタイルだけでは限界がある。上司が本人の内側から湧き上がる想いを引き出し(アクティブリスニング・傾聴)、それに興味を抱きあるがままを受け入れ(カウンセリングマインド ・受容)、本人自らが目標を自己宣言して結果に責任を取る(コミットメント・挑戦と責任)といった本人主導型での関わりが自立型社員を育む土壌となることは多くの事例からみて間違いがないようだ。

 変化の激しい時代だからこそ、会社の発展目標(上司の成し遂げたい目標)と社員の幸せ目標(個人が成し遂げたい目標)が一致する経営、つまりWIN―WINの経営がいま限りなく求められるのではなかろうか。

 自立型社員を育て上げる風土作り―企業体力アップの原点の再確認が重要だ。

 あなたご自身は何を感じられ、何を進めておられますか?

5.毎日の言葉

  • 「人がもつ潜在的な力」
  • 「仕事・死事・志事―その決定的な違い」
  • 「先輩・上司・経営者がつくりあげてきた企業風土・部門風土の重要性」
  • 「人を動かす」と「人が動く」
  • 「会社の発展目標と社員の幸せ目標が一致する経営、つまりWIN―WINの経営」
  • 「アクティブリスニング・カウンセリングマインド・コミットメント」

6.自分を見つめる問い掛け

  1. あなたは人間が本来持っている素晴らしい力を自らのせいで眠らせているのは、どうしてだと想われますか?
  2. あなたは、「人を動かす」と「人が動く」という言葉にどのような違いを感じますか、また日頃のご自分はどちらでしょうか、この問い掛けから何を気付かれますか?
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