赤字会社の経営者は、黒字社員を増やすだけでなく、ココにも注目!

公開日: : 最終更新日:2019/03/02 事例体験から学びたい!

Pocket

1.赤字は罪悪でなく、変えないことが罪悪

先日、ある会社の社長と「赤字」のことで大変掘り下げたお話を伺えた。企業の70%以上が赤字という話に始まって、赤字というものをどう見るのか――ものの見方・考え方という深い話にまで至った。

赤字は罪悪」という松下幸之助氏がこだわった考え方をお話すると、この経営者は、「赤字は罪悪ではない、赤字を変えないことが罪悪だ!」と、さらに深い視点のお考えを話していただいた。

お話を伺って、過去の赤字をただ責める姿勢ではなく、今現在の赤字体質や、それを変えようとしない姿勢に疑問を投げ掛けることがより効果的だと強く感じ、なるほどと思った。

私は「過去は変えられない、変えられるのは未来!」「過去を責めるのではなく、未来に問い掛ける!」とするその姿勢に強く共感を覚えたのである。

2.組織だけでなく個人でいう、赤字社員も罪悪なのか?

赤字会社、赤字社員、財政赤字、貿易赤字、赤字国債、赤字国家等々。会社だけでなく、組織や個人にも「赤字」という言葉が結びつき、色々と浮かんでくるものがある。そして組織の赤字、個人の赤字はいずれも罪悪であるとされる。

例えば、収入と支出のバランスを大きく崩し、社会的な問題となっている多重債務者問題や、カードやローン社会が引き起こす影の部分、それらに追い込まれた人が起こすさまざまな悲劇など。

3.赤字は罪悪とする、松下幸之助氏の魂の叫び

そういう中、原点に返り、幸之助氏のいう「赤字は罪悪」とする思想に触れ、さらに深める機会が巡ってきた。

それは幸之助氏の多くの著作を読み返す中で、次のような一文に釘付けになったのである。

「天下の金・人・物を使う企業は、それに見合うだけの社会的プラスが、はじめから予想されていると考えるべきであり、それが十分にできないのならば、いさぎよく人と金を社会に返して、他にもっと有効に活用してもらうことを考えた方がよろしい。赤字を出すということは、企業の国家的国民的な罪悪だといってよろしいかと思う」

個人だけでなく社会が育んできた国民(ヒト)の可能性や貢献を生かしきれず、国家や他の国民に還元できないのはまさしく悪であり犯罪だとする考えである。

4.経営者が先行で恐れるべきは、現状の赤字や黒字だけでなく、白字化現象

「赤字」について深く見つめ直したこの機会に、私には色々な発見があった。
その最も大きかったものは、赤字でもなく、ましてや黒字でもなく、「白字」というものの見方があるのではということだ。赤字企業⇔黒字企業、赤字社員⇔黒字社員という単なる赤か黒かという一つの軸ではなく、そこに白という多面的なものの見方が現れてきたのである。

これは白字とは、赤字か黒字かということを知らない、いや、むしろ知ろうとしない現象があること。また、本当の意味で赤か黒かに深く気付いていない企業や組織、社員、個人が実に多くいるという、私のこれまでの現場体験から出てきたものだ。

例えば、自社が連続赤字なのに、粉飾決算で問題を先送りにする経営者(白字企業、白字経営者)。会議で売り上げアップの討議に終始し、利益が出ているのか無頓着な幹部や社員(白字幹部、白字社員)。収入に不釣合いな服装や持ち物、特に自動車で、外見ばかり気にしている人(白字人間)等々。

赤字というものを考えた場合に、こころの底から赤字の本質を身に染みて感じたならば、人は自ずとそれなりの手を打っていくものだ。

私が問い掛けたいのは、自らが赤字かどうかも知らない、知ろうとしない姿勢や、赤字である現実から目を背け、未来に対しても手を打っていかない組織や人についてだ。

今回の経営者との対談で白字企業、白字経営者、白字社員、白字個人の方々が、数字というものに注目し、その本質に気付き、これまでと違う角度から変革を生み出されることを願い、想いを深めてもらいたいと実感したのである。

あなたご自身は何を感じ、何に取り組んでおられますか?

5.赤字・黒字を深く見つめる、リーダーのあなたへの言葉

  • 「赤字は罪悪」
  • 「赤字を変えないことが罪悪」
  • 「組織の赤字、個人の赤字はいずれも罪悪」
  • 「赤字を出すということは、企業の国家的国民的な罪悪」
  • 「白字とは、赤字か黒字かということを知らない、知ろうとしない。また、本当の意味で深く気づいていない企業や組織、社員、個人」
  • 「白字企業、白字経営者、白字社員、白字個人」

6.赤字は罪悪の教えを深める、リーダーのあなたへの問い掛け

  1. あなたは赤字社員・黒字社員、それとも白字社員でしょうか
  2. あなたは数字を意識するために、どのような取り組みをされておられますか?
Pocket

関連記事

上司の厳しい愛情が、部下の成長を生む【プロジェクトX山口良治監督の名言に学ぶ】

1.プロジェクトXの山口良治監督の名言に学ぶ ある会社の経営方針発表会の場で、スクリーンに大写しに

記事を読む

no image

原点に立ちかえり、目的を明確に

(機関誌40号2004年4月) “何のために”を常に問い続ける姿勢が、自らに変化を創る! 1.こ

記事を読む

no image

見落としがちな小さい事にスピード対応する決め手!

(機関誌90号2008年6月) あなたの近くに゛引っ込みじあん・放ったらかし・引き伸ばし゛はありま

記事を読む

no image

“自分が主治医”で、医者いらず!

(機関誌44号2004年8月) 健康面での、自己管理・自己開示(ディスクロージャー)は万全ですか?

記事を読む

no image

業績・成果を生み出す3つの化(イメージ化・数値化・具体化)を体質に!

(機関誌113号2010年5月) あなたの本音・本気・本当の願いは、何でしょうか? 1.こんな出

記事を読む

no image

人の気持ちがわかるだけでなく、数字にも強い“バランスリーダー”を目指そう!

(機関誌75号2007年3月) あなたは「かんじょう」という文字を見て、どの漢字を連想しますか?

記事を読む

かたい、働かない、回らない、頭を柔らかくするコツ

1.かたい頭にはーー「新」が注目されがちだが、「転」を意識 四月はとりわけ『新』という文字が気にな

記事を読む

no image

あなたは健康管理面においても、リーダーと言えますか!

(機関誌56号2005年8月) メタボリック・シンドロームをご存知ですか? 1.こんな出来事が!

記事を読む

【40歳後継者に迫る中年の危機】ミドルエイジクライシス(ゴーギャンコンプレックス)の乗り越え方

1.ミドルエイジクライシス(中年の危機)とは?【対照的な二人の先輩の事例】 夏祭りまっさかりである

記事を読む

no image

周りを責めるリーダーから、周りに迫るリーダーへ!

(機関誌114号2010年6月) あなたは相手(部下・後輩・子供等)に何点を求めていますか? 1

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

スパム対策のため日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。

リーダーが現場で、数字を活用し伝えるチョットしたコツ!

 1.認識を深め、理解を促進するには、身近な数字 先日、スタッフの一

中小企業の経営者自らに、変化と変革を生み出す原動力となる名言2選!

1.過去の延長線上にある小手先の改善に終始をしない ここ数年、世界的

うまくやろうとするな!ーー後継者が人前で話す時のこの工夫が、社員の心が揺さぶられる言葉に結び付く

1.後継者が社員や多くの人前で話す時のコツ 後継者の方ばかり10名程

プレッシャーをはねのける? 責任感が強いあなたに重圧がかかった時、それでは弱いかも

1.「重圧がかかる選手であることを誇りに想う」と捉えられるイチロー選手

経営者としてのものの見方考え方ー状況や環境、幸せまでもが自分で感じたものが事実になる

1.突然の痛みが私を幾度となく襲う 「痛いっ・・・、胸が、締め付けら

→もっと見る

冊子 「部下が育つ報・連・相の受け方」期間限定無料贈呈中

PAGE TOP ↑