こころの安定は、微動だにしない自分の姿勢から!

公開日: : 最終更新日:2013/11/22 リーダーのこの一言が組織を変える!

Pocket

(機関誌131号2011年12月)
あなたは、“気遣いが気疲れ”になっていませんか?

1.こんな出来事が!

先日の関西出張から帰る新幹線車内でのひとコマである。乗った電車は、新大阪始発の東京行きのぞみ号。私の座った席の三つ程前左側の二列シートに、二十歳前後の二人連れの女性が大きな声で話をしながら乗り込んできた。発車後も二人の賑やかな会話は止むことはなく、ほぼ満席でありながらも、静かで整然とした車内空間に異様な雰囲気をもって響き渡っていた。しかも、時にけたたましいと感じるまでの笑い声が頻繁に混ざって。

この二人が途中駅の名古屋で降り、静かになった車内でほっとしたのもつかの間、次にある出来事が起こった。名古屋から新たに乗り込んで来た一人の男性が、女性達が座っていたその席に入れ替わりで座ろうとした瞬間、今一度立ち上がり、ある物を網棚の上にバーンと放り投げたのである。その動作から、ちょっとした怒りの様なものがこちらにまで伝わってきた。──そう、前の座席ポケットには、彼女たちが食べ散らかし、置き去りにしたマクドナルドの袋が突っ込まれ、大きくはみ出していたようだ。 

2.私の想い

直後に、全く別で乗り込んできたお一人の女性。先程の男性の隣が指定になっていて席に座ろうとした。その時、先ずご自分の鞄とコートを座席に置いて、前のポケットにあったゴミを手に持ち、さっと車両連結部に歩いていかれたのである。戻ってきた時、当然手には何もない。誰が残したかわからないゴミとはいえ、東京までの快適空間(と平静なこころ)を自分自身が生み出すために、自ら労を取って捨てに行かれたのは言うまでもない。しかも、出張帰りの様子で疲れていたであろうにも関わらず嫌な顔ひとつ見せられなかったのだ。

ゴミを捨てる人、ゴミを他に投げつける人、ゴミを片付ける人。この瞬間やその人間模様を目の当たりにして、心地よい研修を受けた時の様な探求するこころが広がっていった。

私だったら、あの場面でどうしただろうか? 車内だけに限らず、ゴミをそのままにして周りの人に迷惑を掛けていることはないだろうか? “何で俺(私)が?”と、見て見ぬふりをしたり、感情を荒げ却って気分がむしゃくしゃする様なことをしていないだろうか? 等々、読んでいた本を閉じ自問をしてみたのだ。

3.日々への影響

自分の当たり前が人の当たり前と違う。公共マナーひとつをとっても、これぐらいはいいだろうと自分をごまかしている時はないだろうか。他人からすれば不快に感じられることが意外と多いものだ。
「自分はよくとも、周りは不愉快!」「人の振り見て、我が振り直せ!」「学ぶ姿勢が全てを教材にする」等々の言葉が脳裏に次々と浮かんできた。

そして、改めて想ったのである。──今の社会では、感受性が豊かであっては、こころが傷つき疲れてしまう場面が多いのかもしれない。ましてや組織のリーダーは様々な人間と関わる中で、自らのこころの安定が崩れがちだ。かといって、感受性が乏しければ、気遣いや慮(おもんばか)る気持ちが不足し、ギスギス職場・ギスギス組織にまっしぐらだろう。

4<生活・志(仕)事の中での実践>
今回の出来事を通じて、様々な外的な環境や人間関係からくる刺激に対して、“気遣いが気疲れ”になってはいけないと強く感じた。
人はいつのまにか、自分のこころが疲れ過ぎない様に、周りとの関係やこころに巻き起こる波風を遮断するようになったのかもしれない。そして無関心や無表情を装うことが知らず知らずの内に習慣になってしまったのではないだろうか。

しかし、感受性が豊かであっても、こころは疲れない、この両立はこのゴミを片付けた女性のしなやかさと出遇(あ)い、十分可能だと意を強くした。

自分にとって嫌なことや受け入れ難いことであっても、こころに波風が立たず、微動だにしない。さらに言えば、波立っているのかも知れないが、表には出さずそれに翻弄されない、流されない、続かない

そこには、一歩進んで、それをも受け止め許す、こころの器や余裕、メンタルフリー(こころが何ものにも動じない)というものが大切と感じたのだ。具体的に行動で取り組めることは、(「ありえない」と突っぱねるのではなく)「それはあっていい」と自分の揺れているこころに投げ掛ける(許す)ことが効果的と想う。

人間関係は、相手次第・環境次第ではなく、自分次第と感じた瞬間に感謝!

あなたご自身は何を感じ、何に取り組んでおられますか?

5.毎日の言葉

  • 「ゴミを捨てる人、ゴミを他に投げつける人、 ゴミを片付ける人」
  • 「自分の当たり前が人の当たり前と違う」
  • 「感受性が豊かであっても、こころは疲れな い」
  • 「受け止め許す、こころの器や余裕、メンタル フリー(こころが何ものにも動じない)」
  • 「“それはあっていい”と自分の揺れているこころに投げ掛ける」

6.自分を見つめる問いかけ

  1. ともすれば、“気遣いが気疲れ”になっているなぁと感じる時はどの様な時ですか?
  2. あなたは(リーダーとして、)こころの波風とどの様に向き合っておられますか?
Pocket

関連記事

リーダーのこの一言が組織を変える!

志(仕)事で得られる人々との絆や感動は、人生の最高の宝物!

(機関誌31号2003年7月) まわりへの配慮は、人間関係の豊かさとなって必ずはね返ってくる 1

記事を読む

リーダーのこの一言が組織を変える!

赤字を変えないことが罪悪!

(機関誌81号2007年9月) あなたは赤字社員・黒字社員、それとも白字社員? 1.こんな出来事

記事を読む

リーダーのこの一言が組織を変える!

不慮の事故やトラブルも、実は自分がその種を撒いている!

(機関誌36号2003年12月) 健康を損なう時 ─ それは病気だけが引き金とは限らない 1.こ

記事を読む

リーダーのこの一言が組織を変える!

愛情と信頼をベースにした厳しい関わりが、互いの真の成長とこころの豊かさ生む

(機関誌10号2001年10月) やり方・テクニックではなく、相手への「あり方」そのものが問われる

記事を読む

リーダーのこの一言が組織を変える!

3つの“込み”――思い込み・抱え込み・しり込みに歯止めを!

(機関誌112号2010年4月) あなたが新戦力とともにさらに成長していくスイッチ(突破口)は何で

記事を読む

リーダーのこの一言が組織を変える!

自立型社員が育つ土壌づくりが、企業体力アップの決め手!

(機関誌51号2005年3月) あなたの会社にはどのタイプが多いですか? 1. こんな出来事が!

記事を読む

リーダーのこの一言が組織を変える!

こころが打ち震えた瞬間、人は自然に動き出す!

(機関誌74号2007年2月) あなたは周囲の人のこころに、火をともす人でしょうか? 1.こんな

記事を読む

リーダーのこの一言が組織を変える!

意志は固く、頭は柔らかく

(機関誌16号2002年4月) 新しい生活や仕事での成功には、全てを受け入れる柔軟性が求められる!

記事を読む

リーダーのこの一言が組織を変える!

『ほんまもん(本物)』が、生まれ育(はぐく)まれる原点は何か

(機関誌11号2001年11月) 社会や周りが求めるものの実現を熱く願う姿勢の重要性 1.こんな

記事を読む

リーダーのこの一言が組織を変える!

“し(知)っている”を、“している”へ!

(機関誌118号2010年10月) あなたは最近、こころが軽(かろ)やかですか?重く感じられますか

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

スパム対策のため日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。

リーダーが叱ると怒るの違いに気づき、部下に届く叱る言葉のポイント #7

部下を叱ること、最近やっていますか? 「親にも叱られたことがない今の

部下を褒める言葉がなかなか見つからないと感じた時、2つの提案 #6

リーダーとしての褒め叱り、どうされていますか? 「いやぁ~、最近はパ

部下との信頼関係を計る、1つのモノサシは実はこれでは?#5

部下との信頼関係を深めたいと思う、リーダーは多いのではないでしょうか。

部下から報連相がないと嘆きたくなったら、リーダーシップをここでこそ発揮するコツ #4

部下から報連相がないと、嘆きたい気持ち、誰にでもあるのではないでしょう

リーダシップをより現場で発揮するために、日常の指示・依頼ですぐにできること #3

リーダシップ、リーダーシップと、声高に言っても何も変わらないのではない

→もっと見る

冊子 「部下が育つ報・連・相の受け方」期間限定無料贈呈中

PAGE TOP ↑